先日、例の羊のお店で35年ぶりの再会を果たしました。
相手は、金沢の小学校で1学期間だけ一緒だった女の子です。
クラス替えで初めて同じクラスになって、急速に仲良くなったのですが、夏休み前に私は父の仕事の都合で西宮に引っ越す事に。

お母様が、今思い出してもステキな雑貨のお店を開いていて、おうちはとてもモダンな一軒家、
彼女自身も、普通の小学生はあまり知らないであろうかなりマニアック、サブカル的な漫画を教えてくれたり、他の友達とは一味違う感じの子でした。
今のようにメールのやり取りができるわけではなく、そのあとわたしは人生の動乱期?に突入することもあり彼女とは音信不通になってしまったのでした。
準劇団員の時に出演した「宛名のない手紙」の旅公演で金沢に行った時にお母様のお店に行ってみたのですが、お母様も彼女も見当たらず、当時の私には少々高価だった、異国情緒漂う真鍮のようなインテリア用の水差しを買って帰ったのを覚えています。


ところが数年前、Facebookで試しに検索してみたところ、旧姓の彼女を発見。
なんと10代のうちに東京に出て来て、今は下北沢に住んでいるとのこと!
それでも妙な気後れもあってなかなかすぐに会おうという感じにはならず、一度約束した時には私に仕事が入ってしまいました。 

しかしある時、私のはまっているこの羊のお店の事をFacebookに載せたところ、彼女も行ったことがあり、かつ羊も好きだというではないですか。
先日このお店の帰りに、お酒の勢いも借りて勇気を出して「今度このお店でご飯しない?」と誘ってみました。そして翌週には再会することに。


その日は朝から緊張しました・・。
なんせ小学生以来。
お互いFacebook上で、今の姿はなんとなくわかってるとはいえ、着ていくものからして悩みました。
あちらはかなり自由な感じとはいえ会社員。
ずっと芝居の世界にいる自分のファッションは、若作りと思われるやもしれません(笑)
とはいえ、羊のお店に行くといつも死ぬほど食べる私。結局はお腹が苦しくならない格好で出かけました😅


久しぶりに会う彼女は・・小学生の時のままでした。本当に。
賢くて、デリカシーがあって、優しい。

Facebookで、、友達も沢山いて趣味も沢山あって充実した生活を送ってることはわかっていたので、自分と話しててつまんなくないだろうか、となんだか緊張して妙にハイテンションで喋る私。


「すごくエネルギーが表に出てきた感じだね、あの頃は色んなことがあって抑えていたんだね」というような事を言われて驚きました。
私は自分の金沢の小学校時代は、少なくともみんなの前では毎日元気で楽しくて暴れん坊だったイメージなのですが、
彼女によると「静かに周りを見てる感じだけど、話すと色んなことを考えてるのがわかった」そう。

そして、実は私は、否応無しに嵐の中に引きずりこまれるような暗黒・動乱期に突入していく前哨戦みたいな時期だったのですが、彼女は私の全く知らないところでその状況を知っていたそうで
「でもるみちゃんは、かわいそうっていう感じではなくて、すごく闘ってた。全然負けてなかった」と言われました。
少なくともこの時期はそういう状況は隠し切ってる記憶だったので衝撃でした。

彼女も当時は子供だったわけで、友達のそんな状況を知るはめになってしまって申し訳無かった・・という気持ちと、
全く覚えていなかった当時の自分に「頑張ってたんじゃん!」と声をかけてあげたい気持ちになりました。
自分が思っていたよりもタフでアグレッシブだったんだな!
まあ立ち向かい切れる状況ではなかったので暗黒期にはなってしまうのですが・・
(そういえば、この後は、おいおいマジですかな勢いでヤンキーが大量にいる横浜の中学に転校し、暗黒期とはまた別で、ある事件をきっかけに結構な嫌がらせを1年半ほど受けることになるのですが、
その時も「絶対かわいそうな被害者にはならない」と心に決めてたっけなあ。)

とはいえ、言われるまではすっかり忘れていた当時の自分。

衝撃的すぎたこともあり、当時のままで聞き上手で話の面白い彼女と話す不思議な感覚もありで、3時間半で7杯くらいはビールを飲んだようです。
もちろん過去の話ばかりではなく、今のお互いの仕事の話や人生についても話しましたよ。


楽しかった、という一言では言い表せない時間でした。