まずは気象状況からです.強い台風13号は,奄美を通過して東シナ海に進み,中心気圧965hPa,日本の上空でサブハイ(亜熱帯高気圧)が強いため,本州付近には接近できず,西に進む見込みです.一方,北日本を通過した低気圧からのびる前線が日本海で秋雨前線となって停滞しています.この前線に向かって,台風13号や太平洋高気圧縁辺の湿った空気が入っており,全国的に大気の状態が不安定になっています.特に北日本や,東・西日本太平洋側では雷を伴った非常に激しい雨が降る恐れがありますので,雨の降り方にご注意ください

 

 

 

 

さて,木曜日に更新されている気象庁の1か月予報,本日の気象庁の週間予報・2週間予報資料,および各国の予報資料によりますと,19日から25日のお彼岸(今年の日にち)の頃に,500hPaの前線帯が本州付近に南下して,本州付近に秋雨前線が停滞しやすくなりそうです.これまで続いてきた酷暑にも陰りが見えてきました.高い山では,下界の猛暑に騙されてはいけません.暑さも寒さも彼岸まで‥と言われる通り,季節は確実に進んでいきます.また,台風と秋雨前線の動向には要注意で,台風が離れていても秋雨前線とのコラボで大雨になる可能性があります.最新の気象情報にご注意ください.

 

以下に気象庁の週間予報と1か月予報の内容と根拠をまとめてみます.

 

気象庁HP 週間天気予報
気象庁HP 季節予報 (上のタブで気象要素、下のタブで期間を選択)
※詳細予報資料はすべてSunny Spot専門天気図にあります。

 

<9/16(月)>

日本海から東日本付近に秋雨前線が停滞するため,東北南部と東・西日本は前線に向かって入る湿った空気の影響で曇りや雨の天気になります.沖縄・奄美も太平洋高気圧縁辺の湿った空気の影響で雨が降る所が多いです.秋雨前線から遠い東北北部と北海道は高気圧に覆われて概ね晴れる見込みです.

 

<9/17(火)>

気圧の谷が北日本付近を通過し,前線が日本の東から東日本付近にのびます.その影響で北日本と東日本は雲が広がりやすい天気になります.前線や気圧の谷から離れた西日本は概ね晴れる見込みです.沖縄・奄美は湿った空気の影響で曇りや雨.以降,沖縄・奄美は湿った空気の影響で週末まで曇りや雨の天気が続く予報です.

 

<9/18(水)>

秋雨前線は東北付近に停滞します.その影響で東北と東日本は雲が広がりやすい天気になります.秋雨前線から離れた北海道,西日本は概ね晴れる見込みです.

 

<9/19(木)>

オホーツク海の低気圧から伸びる前線が北海道付近に進むとともに,秋雨前線は日本海から東北付近に停滞します.北日本から西日本は湿った空気の影響で曇りや雨の天気になります.

 

<9/20(金)>

秋雨前線は東北から西日本付近に停滞します.その影響で東北から西日本は概ね雨,北海道は概ね曇り.

 

<9/21(土)~9/22(日)>

秋雨前線は本州付近に停滞します.その影響で東北南部から西日本は雨になります.沖縄付近または東シナ海の熱帯擾乱からの湿った空気の影響で秋雨前線の活動が活発になり,東・西日本の太平洋側を中心に大雨になる可能性があります.今後の気象情報にご注意ください.

 

※週後半のお天気は予報の信頼度が最低ランクのCになっているところが多いです。お出かけ前には、最新の気象情報のご確認をお願いします。

 

<1か月予報 2週目(9/21-9/27)>

本州付近に秋雨前線が停滞しやすく,東・西日本は多雨傾向の予報です.沖縄・奄美も熱帯擾乱の湿った空気の影響で多雨傾向.北日本は平年同様の数日の周期で変わる天気の予報です.気温は北からの寒気の影響を受けやすい北日本で低温傾向,東日本以西は西に行くほど高温傾向の見込みです.

 

<1か月予報 3・4週目(9/28-10/11)>

秋雨前線は本州南岸に停滞しやすいため,東・西日本の太平洋側は多雨傾向の予報,その他の地方ではほぼ平年並みの天候の予報です.気温は暖かい空気に覆われやすいため,全国的に高温傾向の見込みです.

 

 

 

【地上天気図】(週間アンサンブル予報図FEFE19)
上段:9/17-9/19、下段:9/20-9/22

ハッチング部は前24hに5mm以上の降水量が予想されている領域

 

 

【85hPa気温推移】(週間予報支援図(アンサンブル)FZCX50)

上から北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美の代表地点の気温偏差

 

 

【1か月予報 気温の予報】上:1か月平均、下:週別

 

 

【1か月予報 降水量の予報】

 

 

【1か月予報 日照時間の予報】