まずは気象概況です。昨日は二十四節気の「小暑」、梅雨明けが近付き、暑さが本格的になるころという意味です。その言葉通り、スーパーコンピュータの予想外に太平洋高気圧が強まったため、昨日・本日ともに、東・西日本はまるで梅雨が明けたかのような酷暑(35℃以上)になっています。こまめな水分補給など、熱中症には十分にご注意ください。下界より涼しい山岳でも、直射日光を直接肌に受けると、体温が上がるので熱中症のリスクが増えるので要注意です。また、気温がピークになるお昼頃から、山岳や山沿いを中心に熱雷が発生する恐れもありますので、雲行きにもご注意ください。
一方、南下してくる梅雨前線の影響で、北・東日本の日本海側では8日にかけて大気の状態が不安定となるため、局地的な激しい雨による土砂災害、河川の増水・氾濫に警戒、落雷や突風に注意が必要です。ご注意ください。
さて、木曜日に更新されている気象庁の1か月予報、本日の気象庁の週間予報、および各国の予報資料によりますと、今週の東・西日本は梅雨空が戻り、猛暑は一息つきそうです。太平洋高気圧の勢力は強まっていますので、西日本から東北では太平洋高気圧の縁辺からの湿った空気によって大雨になりやすい梅雨末期に時期に入っています。予報技術が進んだ現在でも、梅雨の時期の予報は一年で最も外れやすいので、常に最新の気象情報を確認することが大切です。以下に気象庁の週間予報と1か月予報の内容と根拠をまとめてみます。
気象庁HP 週間天気予報
気象庁HP 季節予報 (上のタブで気象要素、下のタブで期間を選択)
※詳細予報資料はすべてSunny Spot専門天気図にあります。
<7/8(月)>
梅雨前線は東北から北陸付近に停滞します。北・東日本の日本海側を中心に雷を伴った激しい雨や大雨に対する警戒が必要です。北日本太平洋側も雲が広がりやすく、雨が降る所があります。東・西日本の日本の太平洋側は概ね晴れ。梅雨明けした沖縄・奄美は週末まで概ね晴れる見込みです。
<7/9(火)>
梅雨前線は朝鮮半島付近から東北付近に停滞します。梅雨前線付近の湿った空気の影響で、北日本から西日本は雲が広がりやすく、東北、東・西日本日本海側を中心に雨が降る見込みです。
<7/10(水)>
引続き梅雨前線は朝鮮半島付近から東北付近に停滞、渤海で低気圧が発生します。北日本から西日本は概ね曇りの北海道を除いて、雨が降る所が多い予報です。
<7/11(木)>
渤海の低気圧は朝鮮半島付近に進み、前線が日本海ににのびます。低気圧や前線の湿った空気の影響で、東北から西日本は概ね雨、北海道は概ね曇り。
<7/12(金)~7/14(日)>
梅雨前線は西日本から東北付近に停滞します。北海道は概ね曇り、東北から西日本は雨が降る所が多い予報になっています。
※週後半のお天気は予報の信頼度が最低ランクのCになっているところが多いです。お出かけ前には、最新の気象情報のご確認をお願いします。
<1か月予報 2週目(7/13-7/19)>
太平洋高気圧からの湿った空気が梅雨前線や低気圧に流れ込みやすいため、北日本から西日本は多雨傾向の予報です。まさに梅雨末期ですので、局地的な豪雨に警戒をお願いいたします。
<1か月予報 3・4週目(7/20-8/2)>
東・西日本は全域で梅雨明けで、沖縄・奄美とともに平年同様に晴れの日が多い見込みです。最新の2週間予報資料によりますと、梅雨前線の北上をはばんでいた中国東北区のトラフ(気圧の谷)が19日頃に解消される見込みですので、期間の初めに梅雨明けしそうな感じです。
【地上天気図】(週間アンサンブル予報図FEFE19)
上段:7/9-7/11、下段:7/12-7/14
ハッチング部は前24hに5mm以上の降水量が予想されている領域
【85hPa気温推移】(週間予報支援図(アンサンブル)FZCX50)
上から北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美の代表地点の気温偏差
【1か月予報 気温の予報】上:1か月平均、下:週別
【1か月予報 降水量の予報】
【1か月予報 日照時間の予報】