まずは気象概況です。本日に東北の梅雨入り、奄美の梅雨明けの発表がありました。いよいよ梅雨の舞台は本州に移っています。9時の天気図では、梅雨前線上に発生した低気圧が日本海を東北東に進んでいます。低気圧や前線に向かって湿った空気が入っていて梅雨前線の活動が活発になっているため、東日本と西日本を中心に局地的に強い雨が降っています。東・西日本では24日にかけて、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水・氾濫に警戒が必要です。24日にかけて、登山は控えた方が良い状況と思います。気象庁からは今朝「大雨と雷及び突風に関する全般気象情報 第4号」を発表して警戒を呼び掛けています。慎重な行動をお願いいたします。

 

 

 

さて、木曜日に更新されている気象庁の1か月予報、本日の気象庁の週間予報、および各国の予報資料によりますと、東・西日本と東北は記録的に遅い梅雨入りとなりましたが、発生しつつあるラニーニャの影響で、梅雨明けが早くなる可能性があります。気象庁の海水温1か月予報によりますと、7月10日頃からフィリピンの東の海水温が平年より高くなり、そのため日本付近で太平洋高気圧の張り出しが強まって梅雨前線を北に押し上げそうです。記録的に短い梅雨になるかもしれません。

 

以下に気象庁の週間予報と1か月予報の内容と根拠をまとめてみます。

 

気象庁HP 週間天気予報
気象庁HP 季節予報 (上のタブで気象要素、下のタブで期間を選択)
※詳細予報資料はすべてSunny Spot専門天気図にあります。

 

<6/24(月)>

梅雨前線は東・西日本の太平洋側に停滞します。また、日本海の低気圧が北海道付近に接近してきます。低気圧や前線の影響で、北日本から西日本は概ね雨で、東・西日本では大雨になる所がありそうですのでご注意ください。梅雨明けした沖縄・奄美は週末まで概ね晴れ。

 

<6/25(火)>

低気圧は北海道付近を通過し、梅雨前線は大陸から西日本にのびます。前線や低気圧の周辺の湿った空気の影響で、北日本から西日本は曇りや雨の天気になります。

 

<6/26(水)~6/27(木)>

梅雨前線は西日本付近に停滞します。そのため北日本から西日本は雲が広がりやすく、26日は西日本、27日は西日本と東海を中心に雨が降る見込みです。

 

<6/28(金)~6/29(土)>

梅雨前線は西日本から東日本にのびてきます。北日本から西日本は雲が広がりやすく、東・西日本を中心に雨が降る見込みです。

 

<6/30(日)>

低気圧が朝鮮半島付近に進み、前線が日本海にのびます。低気圧や前線の周辺の湿った空気の影響で、北日本から西日本は雲が広がりやすく、西日本日本海側と北陸を中心に雨が降る見込みです。

 

※週後半のお天気は予報の信頼度が最低ランクのCになっているところが多いです。お出かけ前には、最新の気象情報のご確認をお願いします。

 

<1か月予報 2週目(6/29-7/5)>

平年より太平洋高気圧が強く、梅雨前線の平均的な位置は北陸から東北南部付近。西日本日本海側、北・東日本は平年同様に曇りや雨の日が多く、西日本太平洋側は平年より曇りや雨の日が少ない見込み。沖縄・奄美は平年より高気圧に覆われやすく、晴れの日が多い見込み。気温は全国的に高温傾向の予報です。

 

<1か月予報 3・4週目(7/6-7/19)>

数値予報では日本付近は広く太平洋高気圧に覆われる予想ですが、気象庁はモデルが不確実であるとして、梅雨前線の位置は平年並みで、北・東・西日本は平年同様に曇りや雨の日が多い予報を出しています。沖縄・奄美は平年同様に晴れの日が多い見込みです。しかし、NOAA(アメリカ海洋大気庁)の予想図も考慮すると、平年より早い梅雨明けになる可能性がありそうです。気温は全国的に高温傾向の予報です。

 

 

 

【地上天気図】(週間アンサンブル予報図FEFE19)
上段:6/25-6/27、下段:6/28-6/30

ハッチング部は前24hに5mm以上の降水量が予想されている領域

 

 

【85hPa気温推移】(週間予報支援図(アンサンブル)FZCX50)

上から北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美の代表地点の気温偏差

 

 

【1か月予報 気温の予報】上:1か月平均、下:週別

 

 

【1か月予報 降水量の予報】

 

 

【1か月予報 日照時間の予報】