まずは気象概況です。梅雨前線上に発生した低気圧が西日本南岸を東北東に進んでおり、前線や低気圧に向かって湿った空気が入っているため、全国的に雲が広がっていて、東・西日本を中心に雨が降っています。しかし梅雨前線の北上は平年より遅く、ようやく昨日に九州南部、本日に四国の梅雨入りの発表がありました。東・西日本は11日に移動性高気圧に覆われて晴れる所が多いため、その他の地方での梅雨入り発表は見送りになったようです。

 

さて、木曜日に更新されている気象庁の1か月予報、本日の気象庁の週間予報、および各国の予報資料によりますと、おそらく今週末の15日か16日辺りには東・西日本の広い範囲で梅雨入りの発表があるとみています。梅雨前線の北上が遅れているのは、平年より太平洋高気圧の北への張り出しが弱いためですが、15日~16日には太平洋高気圧の北への張り出しが強まってきそうな感じです(週間予報資料FXXN519)。

 

以下に気象庁の週間予報と1か月予報の内容と根拠をまとめてみます。

 

気象庁HP 週間天気予報
気象庁HP 季節予報 (上のタブで気象要素、下のタブで期間を選択)
※詳細予報資料はすべてSunny Spot専門天気図にあります。

 

<6/10(月)>

低気圧は夜には関東の南に進みます。北日本から西日本は、低気圧の東進とともに西の方から天気が回復してきます。沖縄・奄美は梅雨前線が停滞するため概ね雨。以降、今週の沖縄・奄美は梅雨前線が停滞するため曇りや雨の日が続く見込みです。

 

<6/11(火)>

移動性高気圧が本州付近に進んでくる一方で、低気圧がサハリン付近に進みます。東・西日本は高気圧に覆われて概ね晴れ。北日本は低気圧周辺の湿った空気の影響で雲が広がりやすく、北海道では雨が降る所もある見込みです。

 

<6/12(水)>

梅雨前線が東シナ海から東・西日本の南に停滞し、東シナ海の前線上に低気圧が発生します。その影響で、西日本は雲が広がりやすく、九州南部を中心に雨が降る見込みです。北・東日本は、サハリン付近の低気圧と東シナ海の低気圧の間の高圧部となるため、概ね晴れる見込みです。

 

<6/13(木)~6/14(金)>

梅雨前線が東シナ海から東・西日本の南にのび、やや北上します。梅雨前線付近の湿った空気の影響で北日本から西日本は雲が広がりやすく、九州南部、四国、近畿南部を中心に雨が降る見込みです。

 

<6/15(土)~6/16(日)>

太平洋高気圧が強まって梅雨前線は東・西日本の南岸まで北上する一方、オホーツク海高気圧が千島の南まで南下します。15日は西日本太平洋側、16日は東・西日本の広い範囲で雨が降りそうです。北日本は概ね曇りの予報です。

 

※週後半のお天気は予報の信頼度が最低ランクのCになっているところが多いです。お出かけ前には、最新の気象情報のご確認をお願いします。

 

<1か月予報 2週目(6/15-6/21)>

全国的に暖かい空気に覆われやすく、高温傾向の予報で、蒸し暑い日が続きそうです。北日本は平年同様に数日の周期で変わる天気になります。沖縄・奄美、西日本日本海側、東日本は平年同様に曇りや雨が多い予報。西日本太平洋側は湿った空気の影響を受けやすいため多雨傾向の予報です。

 

<1か月予報 3・4週目(6/22-7/5)>

引き続き全国的に高温傾向の予報です。北日本~西日本は平年同様に曇りや雨が多い一方で、沖縄・奄美は梅雨明けして平年同様に晴れの日が多い予報です。

 

 

 

【地上天気図】(週間アンサンブル予報図FEFE19)
上段:6/11-6/13、下段:6/14-6/16

ハッチング部は前24hに5mm以上の降水量が予想されている領域

 

 

【85hPa気温推移】(週間予報支援図(アンサンブル)FZCX50)

上から北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美の代表地点の気温偏差

 

 

【1か月予報 気温の予報】上:1か月平均、下:週別

 

 

【1か月予報 降水量の予報】

 

 

【1か月予報 日照時間の予報】