昨日の20日は二十四節気の「大寒」、21日9時の天気図ではシベリア高気圧が1068hPaまで発達し、シベリアでは強い寒気が蓄積されています。現在、南岸低気圧が通過中ですが、寒気の引き込みが弱く、雪になっているのは東北の内陸部や中部山岳の標高が高い所が中心のようです。低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が入るため、東日本太平洋側を中心に大気の状態が不安定になります。落雷、突風、急な強い雨(高い山では吹雪)にご注意ください。気圧の傾きが大きくなるため、22日にかけて全国的に強い風が吹きますので、山岳の稜線では強風にご注意ください。南岸低気圧の通過後の22日夜には日本海に低気圧が発生して急激に発達、25日頃まで強い冬型気圧配置となってシベリアの強い寒気を引き込んで、暦通りの「大寒寒波」となる見込みです。

 

 

 

さて、木曜日に更新されている気象庁の1か月予報、本日の気象庁の週間予報、および各国の予報資料によりますと、今週は強い「大寒寒波」に注意が必要と思います。九州南部や四国まで雪雲が流れてきそうな感じです。

 

その後は冬型気圧配置が緩み、2月初めまでは大荒れはなさそうです。しかし、今冬は平均すると暖冬でも寒暖の波が大きいため、個人的には2月に入っても寒波(おそらくは短期滞在)に対する注意は必要と考えています。以下に気象庁の週間予報と1か月予報の内容と根拠をまとめてみます。

 

気象庁HP 週間天気予報
気象庁HP 季節予報 (上のタブで気象要素、下のタブで期間を選択)
※詳細予報資料はすべてSunny Spot専門天気図にあります。

 

<1/22(月)>

日本海に発生する低気圧の影響で、北日本と、東・西日本の日本海側は雨や雪(北海道や高い山岳)が降ります。沖縄・奄美も寒気の影響で雲が広がりやすい天気です。太平洋側は概ね晴れる見込みです。

 

<1/23(火)>

日本海の低気圧は北海道付近に進む、別の低気圧が千島付近に北上します。大陸の高気圧との間で日本付近は冬型気圧配置が強まります。北海道と、東北から西日本の日本海側は強い寒気の影響で雪が降り、25日にかけて暴風雪や大雪になる恐れがあります。沖縄・奄美も寒気の影響で雨。東北から西日本の太平洋側は概ね晴れますが、雪雲が流れ込んでくる所もあります。

 

<1/24(水)~1/25(木)>

日本付近は強い冬型気圧配置が続きます。北日本から西日本の日本海側は雪が降り、沖縄・奄美も寒気の影響で概ね曇り。太平洋側は概ね晴れますが、雪雲が流れ込んでくる所もあります。

 

<1/26(金)>

大陸から高気圧が張り出してきて、東日本以西は冬型気圧配置が緩み、北日本中心の冬型気圧配置になります。北・東日本の日本海側は寒気の影響で雪が降る所が多いです。北・東日本の太平洋側、西日本、沖縄・奄美は概ね晴れる見込みです。

 

<1/27(土)~1/28(日)>

大陸の高気圧と日本の南の高気圧との間で、日本付近は気圧の谷になります。日本付近は気圧の谷の湿った空気の影響で、全国的に雲が広がりやすい天気の予報です。

 

※週後半のお天気は予報の信頼度が最低ランクのCになっているところが多いです。お出かけ前には、最新の気象情報のご確認をお願いします。

 

<1か月予報 2週目(1/27-2/2)>

北日本では冬型気圧配置が強まる時期があるため、平年並みの気温で、やや多雨傾向(山岳ではやや多雪傾向)の予報です。その他の地方では寒気の影響を受けにくく高温傾向で、低気圧の影響を受けにくいため少雨傾向の予報です。

 

<1か月予報 3・4週目(2/3-2/16)>

寒気の影響を受けにくく、全国的に高温傾向の予報です。天候は全国的に平年並みの予報。毎年この時期は南岸低気圧が通過しやすいため、関東甲信の山岳では思わぬ雪になることがあります。最新の気象情報にご注意ください。

 

 

 

【地上天気図】(週間アンサンブル予報図FEFE19)
上段:1/23-1/25、下段:1/26-1/28

ハッチング部は前24hに5mm以上の降水量が予想されている領域

 

 

【85hPa気温推移】(週間予報支援図(アンサンブル)FZCX50)

上から北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美の代表地点の気温偏差

 

 

【1か月予報 気温の予報】上:1か月平均、下:週別

 

 

【1か月予報 降水量の予報】

 

 

【1か月予報 降雪量の予報】

 

 

【1か月予報 日照時間の予報】