大晦日に今年最後のブログとなりました。まずは気象概況です。南岸低気圧と、二つの日本海低気圧(前線がないので上空寒気が存在)があって、上空寒気や湿った空気の影響で北日本から西日本では不安定な天気になっていて、雪や雨が降っている所が多いです。気象庁は今朝に「雷と突風及び降ひょうに関する全般気象情報 第2号」を発表して、落雷、突風、急な強い雨(高い山岳では吹雪)に注意を呼び掛けています。低気圧の通過後は一時的に冬型気圧配置になるため、日本海側の山岳では元旦の前半にかけて吹雪に注意が必要です。太平洋側の山岳では、元旦は概ね晴れますが、前半は気圧の傾きが大きいため強風にご注意ください

 

 

 

 

さて、木曜日に更新されている気象庁の1か月予報、本日の気象庁の週間予報、および各国の予報資料によりますと、元旦の前半と4日に一時的に冬型気圧配置になった後、次の強い寒波が7~8日頃に来そうです。まだ不確実な段階ですが、気象庁GSM、アメリカNOAA、欧州ECMWFの予想がほぼ一致してるので可能性は高そうです。正月の間が比較的暖かいだけに油断禁物と思います。入山される方は最新の気象情報のご確認をお願いいたします。

 

以下に気象庁の週間予報と1か月予報の内容と根拠をまとめてみます。

 

気象庁HP 週間天気予報
気象庁HP 季節予報 (上のタブで気象要素、下のタブで期間を選択)
※詳細予報資料はすべてSunny Spot専門天気図にあります。

 

<1/1(月)>

前半は冬型気圧配置ですが、移動性高気圧が進んできて冬型気圧配置は緩んできます。寒気の影響で北日本から西日本の日本海側は曇りや雨または雪、太平洋側と沖縄・奄美は概ね晴れる見込みです。

 

<1/2(火)>

本州付近を移動性高気圧が通過して、日本の東に進みます。また、オホーツク海の低気圧から伸びる気圧の谷が日本海に進んできます。北日本日本海側は気圧の谷の影響で曇りや雨が降る所が多いです。北日本太平洋側、東・西日本、沖縄・奄美は高気圧に覆われて概ね晴れ。

 

<1/3(水)>

日本海に低気圧が発生して本州付近に接近してきます。その影響で東北から沖縄・奄美は雨が降る所が多いです。北海道も湿った空気の影響で概ね曇り。

 

<1/4(木)>

低気圧は北日本付近を通過して日本の東に進み、日本付近は一時的に冬型気圧配置になります。東北から西日本の日本海側は雲が広がりやすく、雪(山岳や北日本)や雨が降ります。北海道は概ね曇り。東北から西日本の太平洋側、沖縄・奄美は高気圧に覆われて概ね晴れ。

 

<1/5(金)>

オホーツク海の低気圧から伸びる気圧の谷が北日本を通過します。その影響で北日本は日本海側を中心に雪(北海道)や雨が降ります。東・西日本、沖縄・奄美は高気圧に覆われて概ね晴れ。

 

<1/6(土)~1/7(日)>

本州付近に上空の気圧の谷が接近してきます。6日の北日本から西日本の太平洋側は概ね晴れますが、7日は全国的に雲が広がりやすい天気になりそうです。7日の天気は不確実性ですので、最新の気象情報のご確認をお願いいたします。

 

※週後半のお天気は予報の信頼度が最低ランクのCになっているところが多いです。お出かけ前には、最新の気象情報のご確認をお願いします。

 

<1か月予報 2週目(1/6-1/12)>

平均的に見れば日本付近は冬型気圧配置が弱く、全国的に高温傾向の予報です。しかし冒頭に書きましたように、成人の日頃に強い寒波が来る可能性があります。極渦(北極の寒気を伴う上空の低気圧)の動向次第では下方修正される可能性がありそうです。

 

<1か月予報 3・4週目(1/13-1/26)>

数値予報では平年より冬型気圧配置がやや強い予想ですが、不確実性が大きいため、気象庁からは全国的にほぼ平年並みの気温と天候の予報が発表されています。

 

 

 

【地上天気図】(週間アンサンブル予報図FEFE19)
上段:1/2-1/4、下段:1/5-1/7

ハッチング部は前24hに5mm以上の降水量が予想されている領域

 

 

【85hPa気温推移】(週間予報支援図(アンサンブル)FZCX50)

上から北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美の代表地点の気温偏差

 

 

【1か月予報 気温の予報】上:1か月平均、下:週別

 

 

【1か月予報 降水量の予報】

 

 

【1か月予報 降雪量の予報】

 

 

【1か月予報 日照時間の予報】