この時期の台風と梅雨前線の組合せは怖いです。この度の大雨による被害を受けた方々には心からお見舞い申し上げます。そして各地で大雨よる被害をもたらした台風2号と梅雨前線は去り、日本海北部の低気圧の影響を受ける北日本を除いて爽やかな青空が広がっています。ただし上空寒気と低気圧に向かう湿った空気の影響で、北日本から東日本では不安定な天気になりますので、落雷、突風、急な強い雨にご注意ください。この好天も明日までで、明日夜には再び大陸から東シナ海に梅雨前線が伸びてきます。

 

 

 

さて、木曜日に更新されている気象庁の1か月予報、本日の気象庁の週間予報、および各国の予報資料によりますと、6/12頃に再び台風が接近してくる可能性があります。1か月予報ではほぼ平年並みの梅雨の予想ですので、梅雨前線に台風が接近してくると、6/2のような大雨になる恐れがあります。まだ非常に不確実ながらも、最新の気象情報にご注意ください。そして今週の週間予報天気図で、やっと梅雨シーズンの主役のオホーツク海高気圧の登場です。

 

以下に気象庁の週間予報と1か月予報の内容と根拠をまとめてみます。

 

気象庁HP 週間天気予報
気象庁HP 季節予報 (上のタブで気象要素、下のタブで期間を選択)
※詳細予報資料はすべてSunny Spot専門天気図にあります。

 

<6/5(月)>

黄海の高気圧が不明瞭になりながらも本州付近に進んできます。全国的に晴れる所が多いですが、引続き北日本から東日本は上空寒気の影響で不安定な天気になりますので、天候の急変、落雷、突風、急な強い雨にご注意ください。夜には東シナ海に梅雨前線が伸びてきます。

 

<6/6(火)>

黄海の梅雨前線上に低気圧が発生して、九州付近に進みます。また、北海道付近をトラフ(上空の気圧の谷)が通過します。そのため奄美から東海地方は曇りや雨。北海道も雲が広がりやすく、日本海側を中心に雨が降る見込み。沖縄、東海地方を除く東日本、東北は概ね晴れる予報です。

 

<6/7(水)>

低気圧は前線を伴って、本州南岸から関東の東に進みます。低気圧や前線付近の湿った空気の影響で全国的に雲が広がりやすく、奄美、近畿南部、東日本太平洋側を中心に大雨見込みです。

 

<6/8(木)>

低気圧は日本のはるか東に進みますが、梅雨前線が九州付近から東日本の南に停滞します。全国的に雲が広がりやすく、奄美や九州を中心に雨が降る見込みです。

 

<6/9(金)>

トラフの接近・通過とともに梅雨前線が東・西日本から東日本南岸付近まで北上します。そのため全国的に雲が広がりやすく、西日本、東日本太平洋側を中心に雨が降る予報です。梅雨前線の状況によっては西日本太平洋側を中心に大雨になる可能性があります。最新の気象情報にご注意ください。

 

<6/10(土)~6/11(日)>

梅雨前線は本州南岸に停滞する見込みです。そのため全国的に雲が広がりやすく、奄美、東・西日本の太平洋側を中心に雨が降る見込みです。また11日はトラフの影響で北日本日本海側を中心に雨が降る見込みです。

 

※週後半のお天気は予報の信頼度が最低ランクのCになっているところが多いです。お出かけ前には、最新の気象情報のご確認をお願いします。

 

<1か月予報 2週目(6/10~6/16)>

偏西風が平年よりやや南を流れるため、梅雨前線の平均的な位置は東シナ海から日本の南。そのため梅雨前線に近い沖縄・奄美は多雨傾向の予報。その他の地方ではほぼ平年並みの天候の予報。気温は西谷(日本の西に気圧の谷がある)の気圧配置で暖かい空気が入りやすい北日本と東日本で高温傾向の予報です。先に書きましたように、念のため台風の動向にご注意ください。

 

<1か月予報 3・4週目(6/17-6/30)>

平年との気圧配置の差が小さく、全国的に平年並みの気温と天候の予想が発表されています。ただし平年並みには大雨が降るという意味なのでご注意を。

 

 

 

【地上天気図】(週間アンサンブル予報図FEFE19)
上段:6/6-6/8、下段:6/9-6/11

ハッチング部は前24hに5mm以上の降水量が予想されている領域

 

 

【85hPa気温推移】(週間予報支援図(アンサンブル)FZCX50)

上から北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美の代表地点の気温偏差

 

 

【1か月予報 気温の予報】上:1か月平均、下:週別

 

 

【1か月予報 降水量の予報】

 

 

【1か月予報 日照時間の予報】