まずは気象概況です。強い台風9号は9時現在、フィリピンの東にあってほとんど停滞、中心気圧965ha、中心付近の最大風速40m/s。今後台風9号は非常に強い勢力まで発達し、8/31から9/1にかけて沖縄に接近、9/2から9/3にかけて九州に接近して、さらに北上する見込みです。沖縄・奄美を中心に暴風・高波・大雨に警戒。西日本でも屋久島を含む九州を中心に非常に強い風(危険半円のため)が吹き、大雨になる恐れがあります。今後の情報にご注意ください。

 

 

また、秋雨前線と前線上の低気圧に向かって湿った空気が入るため、8/31にかけて北日本から西日本は午後を中心に大気の状態が非常に不安定になります。局地的に雷を伴った非常に激しい雨が降る恐れがありますので、雲行きに注意して、雷鳴が聞こえたら直ちに稜線や高い木の側から離れて安全な場所に避難しましょう。

 

 

 

 

さて、本日の気象庁の週間予報資料、および各国の予報資料によりますと、今週は差し当たっては台風9号に警戒です。そして、その後は太平洋高気圧は東海上で強いものの日本付近の張り出しが弱いため、日本付近は湿った空気の影響を受けやすく、すっきりしない天気が続く見込みです。また、週末には台風10号が発生する可能性があります。以下に気象庁の8/30の週間予報資料とAM11時の週間天気予報に基づいてお天気のシナリオをまとめてみます。地上天気図、850hPa気温推移と併せてご覧ください。

 
気象庁HP 週間天気予報
※詳細予報資料はすべてSunny Spot専門天気図にあります

 

<8/31(月)>

台風9号は非常に強い勢力で沖縄地方に接近し/てきます。沖縄地方は暴風雨や高波の厳重警戒、大雨による土砂災害・河川の氾濫・低い土地の浸水にも警戒・注意。奄美地方も夕方から雨が降り始め、所によっては雷を伴って激しく降る見込みです。西日本は高気圧に覆われて概ね晴れ。北日本と東日本は低気圧や秋雨前線の影響で曇りや雨。

 

<9/1(火)>

台風9号は沖縄地方を通過します。その影響で沖縄・奄美は、沖縄地方を中心に大荒れの天気となります。西日本は晴れるところが多いですが、西へ行くほど台風の周囲の湿った空気の影響で雲が広がりやすく、雨が降る所もあります。北日本と東日本は海上からの湿った東寄りの風の影響で雲が広がりやすく、にわか雨が降る所もある見込みです。

 

<9/2(水)>

台風9号は東シナ海を北上します。台風が東寄りの進路を取ると、九州が暴風域に入る可能性があります。今後の台風情報にご注意ください。沖縄・奄美から東日本は、台風9号の周辺の湿った空気の影響で雲が広がりやすく、西日本や沖縄・奄美を中心に雨が降る見込みです。北日本は高気圧に覆われて概ね晴れますが、太平洋側は湿った空気の影響で雲が広がりやすいです。

 

<9/3(木)>

台風9号は朝鮮半島付近から中国東北区に進み、温帯低気圧に変わります。日本付近は同じような気圧配置が続くため、9/2とほぼ同様の天気の予報になっています。

 

<9/4(金)>

日本海に秋雨前線が停滞、日本付近は太平洋高気圧の周辺から秋雨前線に向かって入る湿った空気の影響で、全国的に曇りの所が多いです。

 

<9/5(土)>

カムチャツカ付近に中心を持つ高気圧の周辺の湿った空気の影響で、全国的に雲が広がりやすい状況が続きます。不安定な天気になりそうですので。登山では雲行きにご注意ください。

 

<9/6(日)>

引続き高気圧の周辺の湿った空気の影響で曇りの所が多いです。

 

※週後半のお天気は予報の信頼度が最低ランクのCになっているところが多いです。お出かけ前には、最新の気象情報のご確認をお願いします。

 

【地上天気図】(週間アンサンブル予報図FEFE19)
上段:9/1-9/3、下段:9/4-9/6
ハッチング部は前24hに5mm以上の降水量が予想されている領域

 

 

【85hPa気温推移】(週間予報支援図(アンサンブル)FZCX50)

上から北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美の代表地点の気温偏差
ピンク:平年より2℃以上高い、青:平年より2℃以上低い

 

 

 

 

ECMWF(欧州中期予報センター)の予想図が安定してきているので、非常に不確実ながらもリスク対応のための情報提供いたします。台風10号か発生して、台風9号の通過後に南海上から接近してきて、本州付近に上陸する可能性があります。ECMWFの予想が当たれば広範囲で大荒れとなります。今後の情報に注意です。台風10号の発生には、成層圏からの高渦位(強い渦)が関与していると思われます。