まずは気象概況です。今日は宗谷海峡付近を進む低気圧から伸びる寒冷前線が通過するため、北日本と東日本は大気の状態が不安定になります。落雷、突風、急な強い雨にご注意ください。局地的に雷を伴った激しい雨が降る恐れもあります。雷鳴が聞こえたら、すでに落雷の危険があります。直ちに稜線や高い木から離れて安全な場所へ。明日の16日も山岳や山沿いを中心に午後からの雷にご注意ください。

 

 

 

 

さて、木曜日に更新されている気象庁の1か月予報、及び各国の予報資料によりますと、日本付近は背の高い高気圧に覆われて8月末まで酷暑が続き、その後も残暑が厳しい予報です。東北・東日本の太平洋側と西日本は少雨傾向。日本付近に太平洋高気圧と上空のチベット高気圧が一体となった対流圏界面に達する背の高い高気圧ができるためです。台風の動向も気になる所です。以下に、気象庁から発表されている1か月予報の概要と根拠についてまとめてみます。

 
気象庁HP 1か月予報 (地方、要素、予報期間を選択してくださいね)
※詳細予報資料はすべてSunny Spot専門天気図にあります。

 

<1週目(8/15-8/21)>

地上の太平洋高気圧、500hPaのサブハイ(亜熱帯高気圧)、250~150hPaのチベット高気圧ともに勢力が強く、日本付近は背の高い高気圧に覆われて全国的に酷暑が続きます。北海道は気圧の谷の影響をやや受けやすいです。お天気の流れの詳細は、明日の週間予報の記事で解説いたします。

 

<2週目(8/22-8/28)>

引続き日本付近は背の高い高気圧に覆われて、全国的に酷暑が続きます。北日本から西日本は高気圧に覆われやすいため、少雨傾向の予報です。

 

<3・4週目(8/29-9/11)>

引続きチベット高気圧は日本付近に張り出す数値予報ですが、予報の不確実性を考慮して、ややトーンダウンした高温傾向の予報が出ています。厳しい残暑になりそうです。ただし、8月下旬に台風が発生する可能性があるため、予報が変わってくる可能性があります。

 

 

 

【地上平均気温】1か月予報
左から1週目、2週目、3・4週目の予想
暖色系の色が濃いほど平年より気温が高くなる確率が大きい
寒色系の色が濃いほど平年より気温が低くなる確率が大きい

 

 

【降水量・日照時間】1か月平均

降水量 暖色系:少ない、寒色系:多い

日照時間 寒色系:少ない、暖色系:多い

 

 

【850hPa気温推移】1か月予報
左上:北日本、左下:東日本、右上:西日本、右下:沖縄・奄美
ピンク:平年より2℃以上高い、青:平年より2℃以上低い
太線:平均、細線:各メンバー(個々の数値予報の結果)
中央の縦線が8月12日で、その左側は実況、右側は予想

 

 

 

 

チベット高気圧について解析してみました。8/13から8/19までの150hPa(上空約135000m)の7日平均天気図です。チベット高気圧が日本付近まで広く覆っていることが分かります。これほどチベット高気圧の勢力が強いのは最近では珍しいです。このチベット高気圧は8月末頃までは勢力を維持しそうです。