まず気象概況です。日本付近をリッジ(上空の気圧の尾根)が通過し、冬型気圧配置は緩みつつあります。下層寒気の影響が残る日本海側では雪が降っている所もありますが、太平洋側では概ね晴れています。明日は日本海低気圧が前線を伴って北日本付近を通過、北日本から東日本の日本海側では寒冷前線の通過時に大気の状態が不安定になります。東北日本海側と北陸(中部山岳北部も)を中心に落雷、突風、山岳では急な吹雪にご注意ください。寒冷前線の通過後は冬型気圧配置となって風が強まり、北日本から東日本の日本海側では雪または雨が降り、大雪となる所がある見込みです。

 

 

 

 

さて、本日の気象庁の週間予報資料、および各国の予報資料によりますと、今週は2/5から2/6にかけて立春寒波が来ます。まれに見る暖冬傾向とは言っても、地球全体のバランスを取るためにそれなりの寒波は来ます。さらにその後の飛び石連休にも寒波が来る可能性が出てきました。以下に気象庁の2/2の週間予報資料とAM11時の週間天気予報に基づいてお天気のシナリオをまとめてみます。地上天気図、850hPa気温推移と併せてご覧ください。

 
気象庁HP 週間天気予報
※詳細予報資料はすべてSunny Spot専門天気図にあります

 

<2/3(月)>

低気圧の影響は冒頭に書きました通りです。太平洋側や沖縄・奄美も南海上の停滞前線の影響で雲が広がりやすいです。

 

<2/4(火)>

日本付近は北日本中心の冬型気圧配置となり、北日本から東日本の日本海側は雪が降る所が多いです。太平洋側は概ね晴れ。西日本は大陸から高気圧が張り出すため晴れ。沖縄・奄美は前線が停滞するため雨が降る所が多いです。以降、沖縄・奄美は前線や気圧の谷の影響で曇りや雨の日が続く見込みです。

 

<2/5(水)>

未明に北日本付近を低気圧が通過した後、日本付近は冬型気圧配置が強まります。北日本と、東・西日本の日本海側は強い下層寒気の影響で雲が広がりやすく、雪または雨が降る所が多いです。太平洋側は概ね晴れますが、雪雲が流れてきて初雪の便りが聞こえてくる所もありそうです。中部山岳では2/6にかけて全域で風が強まり、日本海側を中心に吹雪になります。無理をしないようにお願いいたします。

 

<2/6(木)>

日本付近は冬型気圧配置が続きますが、大陸から高気圧が張り出してくるため冬型気圧配置は次第に緩んできます。日本海側は寒気の影響で雲が広がりやすく、雪または雨が降る所が多いです。太平洋側は概ね晴れますが、雪雲が流れてくる所もある見込みです。

 

<2/7(金)>

本州付近を移動性高気圧が通過して東海上に進む一方で、東シナ海で前線が顕在化して西日本の南岸に伸びてきます。北・東日本の日本海側は寒気の影響で曇りや雪または雨。北・東日本の太平洋側と西日本は、高気圧縁辺の湿った空気の影響で雲が広がりやすく、前線が伸びてくる西日本では雨が降り始める所がある見込みです。

 

<2/8(土)>

西日本南岸の前線上に発生した低気圧が南岸を進み、関東の東に進みます。日本海側は寒気の影響で雲が広がりやすく、雪または雨が降る所があります。太平洋側は、北日本は概ね晴れますが、東・西日本は低気圧や前線の影響で雲が広がりやすく、雨が降る所があります。

 

<2/9(日)>

日本付近は冬型気圧配置となると同時に、本州付近に気圧の谷が形成されます。日本海側は寒気の影響で雲が広がりやすく、雪または雨が降る所があります。太平洋側も気圧の谷の影響で雲が広がりやすい予報になっています。

 

※週後半のお天気は予報の信頼度が最低ランクのCになっているところが多いです。お出かけ前には、最新の気象情報のご確認をお願いします。

 

 

 

【地上天気図】(週間アンサンブル予報図FEFE19)
上段:2/4-2/6、下段:2/7-2/9

ハッチング部は前24hに5mm以上の降水量が予想されている領域

 

 

【85hPa気温推移】(週間予報支援図(アンサンブル)FZCX50)
上から北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美の代表地点の気温偏差
ピンク:平年より2℃以上高い、青:平年より2℃以上低い

 

 

 

 

まだ非常に不確実な段階ですが、2/9~2/10あたりに #立春寒波 に続く寒波が来る可能性があります。平地で雪になる目安の850hPa(上空約1500m)の-6℃線が本州南岸まで南下する見込みです。NOAAだけでなくECMWFも予想し始めていますが、気象庁GSMは寒波を予想せず。さて日本か、欧米か、軍配はどちらに‥