秋雨前線は日本の南に南下して、気圧の谷の影響を受けている北海道以外は晴れているところが多いです。移動性高気圧の中心が東海上に抜けたため、南からの湿った空気が入って昨日よりは蒸し暑く感じられると思います。8月は、8日に台風14号、12日に15号、13日に16号、14日に17号、15日に18号、16日に19号、昨日の18日に20号と立て続けに台風が発生しています。気象庁の1951年以降の統計で、8月の台風の最多発生数は1960年と1966年の10個です。さすがに記録更新はないと思いますが、最近では台風発生数が多い8月と言えると思います。今週は19号と20号が相次いで日本付近に接近してくる見込みです。

 

 

 

 

今週の焦点は何と言っても2つの台風と秋雨前線の動向と思います。いったん日本の南海上まで南下した秋雨前線は、台風の北上とともに再び本州付近まで北上する見込みです。台風から離れていても、台風からの湿った空気が入り秋雨前線の活動が活発になって、大雨になる可能性があります。以下に気象庁の8/19の週間予報資料とAM11時の週間天気予報に基づいてお天気のシナリオをまとめてみます。地上天気図、850hPa気温推移と併せてご覧ください。

 
気象庁HP 週間天気予報
※詳細予報資料はすべてSunny Spot専門天気図にあります。

 

<8/20(月)>

日本付近は東から高気圧に覆われて晴れるところが多いですが、南から湿った空気が入りやすくなるため雲が広がりやすいです。潜在的な秋雨前線が東・西日本付近まで北上してくる見込み。

 

<8/21(火)>

台風19号は奄美や九州南部に最接近し、猛烈な風が吹き、大荒れや大雨の天気になります。九州南部の山や屋久島は行ってはいけない警報級レベル。山は逃げません。その他の地方でも太平洋高気圧縁辺の湿った空気の影響で雲が広がりやすく、東・西日本の太平洋側を中心に雨が降るところがあります。

 

<8/22(水)>

台風19号は九州の西を北上、西日本は台風の影響で九州を中心に大雨や大荒れの天気になります。東日本は太平洋高気圧に覆われて晴れる所もあります。北日本は秋雨前線の影響で雨が降る所が多いです。秋雨前線に向かって太平洋高気圧縁辺の湿った空気が入るため、北日本では雨の降り方にご注意ください。奄美は台風の影響が残る見込み。沖縄も雲が広がりやすいです。

 

<8/23(木)~8/24(金)>

台風19号は朝鮮半島から大陸に進みます。台風20号が接近してきて、24日に西日本に上陸し、北日本に向かいます。台風20号からの湿った空気の影響で東・西日本の太平洋側を中心に23日から雨が降り始めます。24日は台風20号の影響で、東・西日本では大荒れの天気になる所があります。まだ予報が不確実ですので、最新の台風情報のご確認をお願いいたします。北日本は秋雨前線や湿った空気の影響で、両日とも曇りや雨の天気の見込み。沖縄・奄美も湿った空気の影響で雲が広がりやすいです。沖縄・奄美は以降は湿った空気の影響で、週末まで曇りの日が多いです。

 

<8/25(土)~8/26(日)>

台風20号は温帯低気圧に変わりながら、25日に北日本付近に進む見込みです。そのため、25日の北日本は曇りや雨。太平洋高気圧の張り出しが弱く秋雨前線は北日本に停滞するため、両日とも全国的に曇りの所が多い予報になっています。

 

※週後半のお天気は予報の信頼度が最低ランクのCになっているところが多いです。お出かけ前には、最新の気象情報のご確認をお願いします。

 

 

 

 

【地上天気図】(週間アンサンブル予報図FEFE19)
上段:8/21-8/23、下段:8/24-8/26

ハッチング部は前24hに5mm以上の降水量が予想されている領域

 

 

【85hPa気温推移】(週間予報支援図(アンサンブル)FZCX50)
上から北日本、東日本、西日本、沖縄・奄美の代表地点の気温偏差
ピンク:平年より2℃以上高い、青:平年より2℃以上低い

 

 

 

 

 

台風の進路や発達度合がまだ不確実な段階であることをお断りした上で、8/26までの予想図の動画を添付いたします。秋雨前線が北上する様子や、大陸に進んだ台風18号を由来とする湿った空気が北海道付近に向かう様子が分かると思います。現時点の予想図ですので、お出かけ前には最新の気象情報のご確認をお願いいたします。