こんにちは、おかん塾の浦入智子です。
おかん塾のブログでも、人気の記事がこちら。
もしかしたら、あなたもこの記事からここへ辿り着いてくださったのかもしれません。
この記事を読んで、講座に来た方がとても多いです。(中には記事をコピーして握りしめてきて下さった方もいたほど)
この記事に書いているのは、
「自分で勉強する子」すなわち、「自己規律力」をどうやって育てるのか?ということ。
きっと、そこに共感される方が多くおられるんだと思います。
中には、親子関係がとても切羽詰まってるような方からのメッセージもあります。
同じように悩んでおられる方がおられるのかな~って思い、講座に参加する事が難しいようなので、
許可を得て、公開でご質問にお応えさせていただこうと思いました。
まずは、頂いたメッセージから
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ブログの「勉強しない高校生に親だからできるやる気を育てる関わり方」を具体的に教えていただきたいです。
遠くて病気なので、講座を受けたくてもできそうにないです。
息子が現在中高一貫校(男子高)の高1ですが、高校生になるまでは親に言われなくても率先して勉強をする子で、わからない問題があると職員室に自ら聞きに行き、成績も上位でした。
それまでは手もかならない子でした。
高1の夏休み前に、部活が嫌になり辞めて(彼女が欲しい~ばかりで。女友達とはカラオケに行ったりはしているよう…)、
そのくらいからスマホゲーム三昧で勉強をしなくなり、今では1秒もしなくなりました。
休みの日は昼夜逆転。
6月、私に病気が見つかり手術入院し、そのタイミングだったので、病気になった私がいけなかったのかな…私達の何がいけないんだろう…今まで頑張り過ぎて何かプチンと切れちゃったのかな?…どうすればいいんだろうと悩みました。
そのあたりから黙って15万くらい課金し、ゲームでイライラすると投げてスマホを破壊したり、学校から数回呼び出し、家族で何度も何度も話し合いしても、反省するどころか逆ギレ。
とうとう学校でも悪いことをしてしまい、12月に謹慎になりました。
退学するか転入するかとなりましたが、そのままいます。
今は悪さをすることはなくなり少しは落ち着いてきましたが、勉強は全くしません。
スマホ依存症のようになっています。
部活で忙しいわけでもない、充実できてない、から、、、スマホやゲームに逃げているんだと思います。
勉強もやらないといけないのはわかってるけど、やる気がない、、、と言ってます。
友達には好かれていて多い方だと思います。
普段は何でも話してくれて、自分のTwitterやアプリゲームの話をしてきたり、おもしろ動画や画像を見せてきたり、女の子の話をしてきたり、反抗期は反抗期ですか、結構仲良しな親子だと思います。
仲良しな空気のままだと調子に乗ったり
私の思いとしては、スマホ三昧から抜け出し、将来のことを考えて、それに向けて頑張ってくれないかなという思いです。
私もいつまで命がもつかわかりません。だから余計に私も焦りがあるのかもしれません。しっかり自立した大人になってくれないかな、、、という思いです。
卒業したら、どうするか考えてる?と話すと、最近は開き直って、どうでもいいとか働いてもいいとか言ってきます。
改善されていくのでしょうか?
相談に乗っていただけると嬉しいです。
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(ここまで)
お問い合せをありがとうございました。
ご病気を抱えながら、息子さんの将来を心配されて、どうすればいいか悩まれてるのですね。
おかん塾のブログ記事を読み、「自分で考えて人生を歩める子になって欲しい」と思われたのかもしれません。
実際には、目の前の高校生の子どもにコミュニケーションをとっていこうとするときには、コツがあります。
これは、実際には体感的に学ぶものです。
自転車の乗り方とか、車の運転の仕方、スポーツと同じ。
コミュニケーションをどうとっていくかは、実際には実技ですからね。
素地がある人は別として、
ほとんどの方は実際にやってみてでないと、体得できないもの思います。
、、、という前提で、
イメージしやすいように、そして、具体的に何をすればいいかわかりやすいように、
何ができるか書いてみますね。
実は、
この方の様にご病気でなくても、お母さんがスゴク困っている状態なのに、
勉強しない、
スマホしかしない、
家事手伝わない
だらしない、
役に立たない、
ヘタレ~~~
みたいなご相談は、よくあります。
ただ、これは、もう、原因は1つです。
親業では、子育てを技能としてとらえていますが、並行して曖昧でない具体的な方法も細かく提示されています。
親子関係がしっくりこない、という、ほぼ全ての、お母さんは
「コミュニケーションを阻むおきまりの12の型」や「あなたメッセージ」を日常的に言っている場合が圧倒的に多いです。
なので、子どもは毎日、毎日、親から「存在意義」や「自尊心」を傷つけられて、否定されていると感じています。
やる気がそがれるし、
自分は価値が無いと、
自信を失っている
のですね。
この場合、お母さんが関わり方やコトバをまるっと変えて、子どもの心が元気になるような関わり方に徹底シフトできると、確実に変わっていきます。
見守り方の具体的な「技能」は親業訓練講座で習うのが手っ取り早くておススメです。
←車の運転を教習所で習うのが早いのと同じ
無意識で行っている自分の姿にびっくりしながら、スモールステップで一歩ずつ前進です。
で、
大事なことは、テクニック的なものとして捉えるのではなく生身の人間として寄り添ったりぶつかったりすることです。
親業ではわかりやすい「やり方」が提示されているので、まずは、そこに集中していきます。
これらのコトバを使わない会話ができるようになるためには、並大抵なことではないかもしれませんが、その「効果」が腑に落ちると、もう、知らない時には戻れませんからね。
そのための、体験学習の場です。
実感した方から、とにかく意識して口ぐせを変えていく。
いや、なかなか口ぐせは変わらない(笑)
だから「ツール」があるのですが、最終的には「自分の意思」がないとできません。
(コミュニケーションを阻むおきまりの12の型、12の障害、など、ググってみると、たくさん出てきますね。ビックリ)
親業訓練がめざすもの
親業訓練講座とはいったい何なのか?
何をめざしているのか?
講座に来られるまでのイメージづくりとして、別の角度から、親子関係をホンキで改善するための考え方を説明しておきますね。
1.私たちが望む、自己規律力を育てる、即ち、自分で考えて自分を律することができる子どもに育てるのに必要なのは、
子ども自身が、自由 だと感じる環境です。
親の権力を行使したり、親の意見・考え方を押しつけを続けていては、自分で考えて答えを出し責任をとっていくための、自己規律力は育ちません。
親が「〇〇させなくちゃ~」みたいな、考え方だと、子どもの、いつまでも親に責任を押し付けるような依存性は治らないかもしれません。
「親や学校がウルサイから」「他人の評価がほしいから」、という理由で子どもを動かすのは、限界があります。子ども自身が、自分の中から本気で「何とかしたい~」と思うように。
主役は子どもなのです。
2.子ども自身が、自分は自由だと感じるように、親の日常のコトバを、権力主義から「力や押しつけを感じない、民主的なもの」に変える。
基本は、あなたが伝えたいことを、子どもに伝わるように、伝える。
その時、彼らに要求したり、彼らの問題を親が解決しようとしない
ここまで、いいですか??
明確にしていきたいのは、
①子どもが主体になる為に、子ども自身の問題をとらない
②どうしても伝えたいことがある時、あなたの伝えたいことは何か?見極めて言語化すること。
です。
子どもは親の所有物ではないとわかってるんだけど、、、
私たちは子どもに何を具体的に求めているのでしょうか?
自分の思うとおりの子どもになって欲しい、というのであれば、具体的にどんな子どもになって欲しいのか?
それはなぜなのか?
コトバにしてみましょう。
親の「愛情」「想い」は、子どもにとっては「強制」「力」になっていることがあります。
それを防ぐための努力をしたいのです。
コトバにしなければ相手に正しく伝わりません。
明確な理由がなく、ただ、「勉強して欲しい」という方が多いです。
「将来に向けて、頑張ってほしい」、とか。
なぜ、そう思うのですか、ぜひ考えてみてください。
そして、それは、子どもは困っていないけど、あなたは困っている、すなわち、親であるあなたの問題ですよね。
そもそも、子どもは親の所有物ではありませんから、親が思うとおりの子どもにはなりません。
この「前提」においての、コトバになります。
そんなこと、わかってるー
からの、出てくる言葉をどう表現するか?が、親の試練なんだと思います。
子どもの成長と発達のために親がするべき本当の援助とは
スマホ依存?みたいな状態で、心配ですが、子どもには子どもの事情がありそうだと思う時は、
「本当の援助とは何か」を考える、よいきっかけになるかもしれません。
人は、キライな人の言うことを聞こうとは思いませんが、
いつも助けてくれて信頼している人からの、本気のことばは、胸に響きます。
ほとんどの親は、子どもに対して闇雲に語り出してしまっています。それで、後から後から、次々と言いたいことが溢れてくるのだと思います。
だから、結果的にクドクドと、説教チックになってしまう。これでは、子どもからすると、「結局は説教か。。」みたいに非難されたように感じてしまうかもしれません。
クドクドと、何度もくり返し言ってしまうのは、言いたいことを伝えきれていないことが多いではないでしょうか。
だから、親も予め準備をして、ズバット言い切れるようにまとめておきたいのです。
ちょっとした伝え方のコツを入れるだけで、子どもの反応はガラリと変わります。
この時の具体的な言い方も、講座で学べます。
でも、何を伝えたいかは、自分に問わなければなりません。
親の学びの道は、自分を知る道でもあるようです。
親の権力は捨ててしまおう
講座をしていると、勉強しないでスマホ三昧な子どもに対しての不安が大きくなり、それを見ているだけで、カッカしてしまう場合があるように思います。
まあ、私も同じ気持ちになりましたので、よくわかります。
子どもが一身にのめり込んでいる姿を見ると、恐ろしささえ、感じました(笑)
その時、
スマホが悪い!
スマホのせいだ!
ゲームをやめなさい!
と、漠然と辞めさせたくなるのですが、それは、子どもにとっては、とても力づくな行為になるのです。
子どもは、親の理不尽な態度をとても嫌がり抵抗します。
どんどん関係が悪くなる一方です。
そして、
スマホ三昧から抜け出させよう!
は、「あなたメッセージ」そのものですよね。(←講座に参加するとこの意味が深くわかるようになります)
ここを、子どもを責めずに、自分の立場や気持ちだけをフラットに伝えるメッセージにすると、どうなるでしょうか?
この、変換の作業ができる場が提供されていることこそ、講座に参加する一番の価値なのだと思います。
自分の伝えたいことと向き合い、考えることのキッカケや、気づきになります。
伝えたいコトの論点をずらさないように、しっかりと見極めて語れるようにする準備できると、
本当に伝えたかった「大切なコト」(←これはあなたの価値観になるとおもいます)が見えてくるのです。
ここは、本当に大変(笑)で、みなさん「苦手」ですが、私は素晴らしい時間だと感じています。
ここがクリアになると、いつまでも、クドクド言い続けることが激減します。
親も自立です(笑)
そして、子ども自身の将来は、子どもが決める事ですよね。
どちらの人生も大事にしながら、深く落とし込んでいきましょう。
人格のある一人の対等な人として子どもに対峙する
子育ての正解は、私が出すものではありません。
ご自分のケースで、真摯に向き合って、考えるプロセスです。
「何もできない、ダメな子ども」として接していては、いつまでも状況は変わらないままだと思います。
なぜなら、あなたが子どもを変えたいと思っている限り、出てくる言葉は「あなたメッセージ」だし、それでは子どもに届かないから。
対等な一人の人格ある人として子どもと接する姿勢が問われます。
記事ではとても伝えにくいですね。
とても辛口になりましたが、参考になればいいなと思います。
とにかく、講座で体験学習することがおすすめです。
全国に,特別な訓練を受けたインストラクターがいますから、ぜひ、お近くの講座をお訪ねになってみてくださいね。
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