「宥座の器」って知ってる? | やぶんひとりごつ

やぶんひとりごつ

2000年、リーマン辞めて京都へ。お寺に居候すること五年間。
その日々の事あれこれ…これまでとこれからのこと。
でも実際は現在東京在住戻りーマン。一方でリアルジャパニーズ目指します。
泣かず飛ばずの「おやぶん」日記、始まるよ!!

ユウザノウツワと読みます。

バランスというか「中庸」ですか?それを具体化する器なんですね。


古く孔子の時代からあったものだそうです。

先月、東博にフラッと立ち寄ったときに目にしたのは「欹器=イキ」とされて展示されていました。

ボクの母校は中国文学や思想に特化したところだからひょっとしたら周りのみんなは知ってるかも知れないけど…今更ひょっとして恥ずかしい?


皆さんにイメージが伝わるかどうか…

金属製のコップを逆さまに二本の鎖で左右に引き上げつつ吊してあるのですが、そこに水を入れていくと…


水の量が少ないとコップは傾いており、多すぎるとバランスを崩してしまってやっぱりひっくり返る。


適量を入れるとコップは水平を保って水をこぼすことなく受け止めるのだそうです。


昔、孔子さんが桓公の廟でそれをみてから自分の手元に置いて日々中庸の戒めとしたとか。

孔子さんほどの人物がそばにそれを置いていたと言うのもショックでした。


まさに「足るを知る」というか…

どちらに偏っても駄目。

ちょうどいいがきっといい。

なのね…



友達である和尚さんが良く「中庸が大事だよ」と言っていたことを思い出す。

改めて、「バランス」が大事やね。


※ちなみに今はもう展示してませんのであしからず。