満潮が月から去ってゆく
明日へ明日へと生き急ぐ
自ら独楽の如く回る地球が
満潮を連れ去ってゆく

月はそれに引きずられ
静かな白い面を見せながらも
自らの意に反して
少しずつ加速してゆく 

いつしか
遠い遠いいつの日か
月は脱出速度に達して
この地球を見限って離れてゆく

己が生き急ぐあまり
傍らの月を翻弄して
唯一の伴侶に去られた地球は
跳ね返ってきた己の暴虐に
ただ苦しみ悔恨を懐くのみであった

この悪夢はいつかは覚めるだろうか…