駅前のロータリー
バス停に架けられた
屋根の上
ニ羽の土鳩が
静かに並んで佇んでいた
まるで何かを
語り合っているかのよう
餌の少なさから
世の世知辛さを
ぼやき合っているのだろうか
忙しなく動き続ける
地の人間どもに
呆れているのだろうか
それとも
土鳩はあくまでも
土鳩であって
それ以上でも以下でもなく
ただ私の描く
世界への筆致を
映し出しているだけ
なのかもしれない
街中を飛び
歩く土鳩たちの
すっとぼけたような
したたかさに
どこか憧れを感じている
のかもしれない
世界は想念のキャンバス
内なるバレットから
己独自の色彩と筆致で
意味と物語が描かれてゆく
そんなことを
考えている内に
屋根の上のニ羽の土鳩は
どこかへと
飛び去ってしまった