雪はなぜ
白いのだろう

純粋無垢なまま
穢れていないからだろうか

無音のうちに
内省しているからだろうか

俗世から隔絶し
雑事を忘れているからだろうか

あらゆるものに平等な
差別なき在り方の顕れだろうか

全てが死に尽くした
その果ての再生の兆しだろうか

それらの問いを超越して
雪が白いのは
陽の光が白いから
雪が己の色を持たず
己の色を主張せず
ただ陽の光をそのまま
映し出しているから

雪は朝陽に応えて
虚心に輝き
夕陽を惜しむが如く
紅くたゆたい
孤高なる月光の冷然さに
薄青く浮かびあがる

それ故
いにしえより
雪は数多の
寂寥に萎れた心を
擦り切れ削れた心を
惹きつけてきた

私もいつか
雪のようになりたい
陽の光をそのまま
映し出すような
雪の如きものになりたい