烏も鳩も雀も

見えない重荷を
背負って飛んでいる

自由という
命という
重荷を背負って
空を翔ている

黄昏時の燐光に染まる空
沈みゆく夕陽に収束する
茜雲より流出する
時の激流に抗うように

鳥たちの翼は
己の担う重荷に震えながらも
その羽根の一本一本より
生命の干渉縞を滲ませて

無数の雨粒が描き出す
幾重にも重なり合う波紋の如く
己の存在を以て大気を切り裂き
混沌への零落を超えようとしている

人間の目をくらます
卑近さの裏側に
人間には決して触れることのできぬ
力と尊さを潜ませて

烏も鳩も雀も

人間の目には捉えられぬ
久遠の重荷を背負って
存在の飛翔を響かせている