私はあなたと
この薄ぼんやりと
青白く光る
5インチの画面を通して
会話する
あなたの顔は知らない
あなたの声も知らない
あなたの名前も知らない
ただ小さな文字の羅列で
互いの思いや考えを
交換し続けるけれど
あなたはときどき
何も言わずに
いつの間にか
消え去ってしまう
そして新しいあなたが
5インチの画面の中に現れて
私はまたあなたと
小さな文字の羅列で
会話を始めるのです
それは
綿あめの繊維のように
緩く脆く儚い絆
高い高い空の上で
吹き流れる風に弄ばれる
薄い雲のように
小さなせせらぎの
縁のあたりに見え隠れする
微細な渦のように
片時もとどまることなく
形の定まることなく
揺れ動いているもの
そんな中を
私にとってのあたなも
あなたにとっての私も
そのつながりを
朦朧と揺らめかせながら
この移ろいゆく網の中を
あてもなく流れてゆく