灼熱の大気の中で
アスファルトの道が
歪み 揺らめいて見える
朦朧という沼の中へと
ゆっくりと
じわじわと
沈みつつある意識は
耳にこもる荒い呼吸が
どうにかかろうじて
足を引きずりながら
歩いている己のものか
容赦ない熱射に
揺らめく道のものが
すでにわからなくなって
どこか遠くの水の在処が
己の歩く目的地の如く
広大な不毛の砂漠を
彷徨い歩く獣のように
虚ろな目を澱ませて
「街」はいつも
猛暑を振るう真夏の如く
灼熱に流れる砂漠の如く
水を求めて彷徨う者ばかり
歩き疲れて
力尽きて
とどまれば
待つのは乾ききった
死あるのみ
そこでは誰も彼もが
己の内に旱の心を抱えて
ただ肉の身体を
生き延びさせるため
あてもなくオロオロと
独りで歩くのみであった