街角に
ゴミ箱がひとつ
置いてある
どこにでもあるような
青いプラスチック製の
ゴミ箱
表面は細かい傷だらけで
内側は黒い汚れが
まだらについていた
気まぐれな風が
鈍い空から
吹き下ろしてきて
うらぶれたゴミ箱を
押し倒して
素知らぬ顔をして
通り過ぎてゆく
中に残っていた
いくつかのゴミが
転がり出ても
ゴミ箱は
疲れきったかのように
横たわったまま動かない
私は立ち止まって
横たわるゴミ箱を見ている
目の前にゴミ箱がある
うらぶれたゴミ箱が
倒れたままでそこにある
私はただそれを見ている
私はそれを見せられている
私はそれに見られている