滲み出る水の如き
何気ない一言が
人を傷つける
湧き出る水のような
何でもないと思う一言が
傍らの人を苦しめる
自分の痛みは
感じられるが
他人の痛みは
感じることはできない
当たり前のこと
当たり前すぎて
忘れてしまうこと
でもその一言は
生分解されない
プラスチックのように
いつまでも心に残存し
自己増殖して
妄想の砦を築き上げ
豊かな心を侵食する
聞かれた言葉は残っても
発せられた言葉は
春山にかかる薄霞の如く
瞬く間に消え去ってゆく
流れる水の上には
いかなる砦も築けない
流れゆく水は
どんな濁りも洗い流す
そんな
流れる水のような
心を持ちたい
流れる水ように
生きてみたい