コンクリートと
アスファルトで
固められ
覆われた
街の表面を
水が流れてゆく

その下の大地
我らの街を支える
我らの生活を支える
我らの存在を支える
土の大地には
水は届くことなく
染み込むことなく
表面を流れ去ってゆく

水とは即ち
母であり
命であり
魂であり
意味ではあるが

我らの存立の基盤に
根源を育む水は
たどり着けず
恵みを与えられない

街のみならず
我らは言葉と論理で
利潤と効率で
毀誉褒貶の鎧で
己自身を
固く覆ってしまい

我らの表層に
象られた相貌は
真理の不完全な
稚拙なる模倣を
脱するに能わず

真理という名の
太陽の周りを
眩しさに目を背けながら
決してそこに
近づくことなく
貧しい遊星の如く
永遠に旋回するのみ

街の表面を
水が流れてゆく
削痩した我らの表面を
水が流れ去ってゆく