人は皆
片道切符を持たされて
この世に投げ出される

この世界の中で
観ること
聴くこと
行うこと
すべては一度きり

やり直しはきかない
あと戻りはできない

そんなことは皆
わかっているつもりでも
今日がダメでも
明日があるから大丈夫
なんて思っている

明日は明日であって
決して今日ではない
昨日は昨日であって
決して今日には戻らない

人生は一方通行
通り過ぎた道は
進入禁止だから

道ゆく人々の間を
ヒョコヒョコと歩く
土鳩の姿も

夜明けの車道を
素早く横切る
ノラ猫の横顔も

素知らぬ顔をして
そよ風に揺れている
タンポポの花も

みんなみんな
己の心に
己の魂に
刻み込んでおこう

その蓄積が
この世界に流れる
時間という
匠の手によって
組み上げられてゆく
己自身の存在
そのものになるのだから

人生は片道切符
その行先を決めるのは
今というこの瞬間
それが
この世に投げ出された
人間に課された使命

それを決して
忘れてはならない