また
奇妙な夢を見た
その夢の中で私は
バスに乗り遅れた
そのバスは
母が入院している
病院に行くための
バスであった
何か忘れものがあって
自分の部屋でそれを
探し回っている間に
時間が過ぎて
バスに乗り遅れてしまった
兄は自分のバイクに乗って
一人で病院へと行ってしまった
その後ろの座席に
乗せてもらいたかったのだが
私はヘルメットを
持っていなかったので
乗せてはもらえなかった
仕方なく遅れてバス停に行くと
その後のバスは
一時間に一本しかなかった
バス停には数人の老人が
バスが来るのを待っていた
何台ものバスが目の前を
通り過ぎてゆくのだが
それらは皆違うところへ
往くバスであった
乗りたいバスは
なかなか来ない
ずっとずっと
待っているうちに
いつの間にか
私も老人になっていた
バスはいつ来るのだろう
病院の母と
先に行った兄は
私の到着を
待ってくれているのだろうか
ぼんやりと
そんなことを考えながら
今でもバスを待っている