明るい店内にならんだ
種々のサンドイッチ
照明が落とされ
真っ暗になると
あるサンドイッチが
独りつぶやいた
俺の祖先の出自は
食事の時間をも
惜しむほどの
ギャンブルへの熱狂だった
俺の名は
体の前と後ろに
宣伝のための
看板をぶら下げた男を
揶揄するような
使われ方をもしていた
俺の名は
様々な立場や
しがらみの間に
板挟みになって
身動きの取れない
苦しい状況を表す言葉にも
使われているようだ
俺はサンドイッチだ
まさしく名実ともに
サンドイッチそのものだ
華やかな宣伝文句と
パッケージを着せられて
人々の欲望と
過酷な競争との
板挟みになっている
まさにサンドイッチの中の
真のサンドイッチなのだ
再び照明が灯され
店内が明るくなると
そのサンドイッチは
つぶやくのをやめた