他の誰とも
世界のどことも
繋がらない

その寂しさの内に
一夜を過ごす

闇を濡らす降る雨も
漆黒を揺らす風も

我が友となるには
あまりに侘しく
冷たすぎて

想いは自然と
己が内に沈み込む

この夜
私の心は
ガラスの球に
閉じ込められた
スノードーム

作りものの雪が
幾度となく
散らされては
決して
変わることのない景色に
繰り返し降り積もる

いつか
このガラスの球が
砕けたら
私はどうなるだろう
私ははどこへゆくのだろう

誰にも
どこにも
繋がらないこの夜が
明けるとき
私は
私から解き放たれて
まだ見ぬ世界へと
羽ばたいてゆく