傘の骨が
折れてしまった

台風の風に負けて
折れてしまった

ビル風に負けて
折れてしまった

私の扱いが荒くて
折れてしまった

骨の折れた傘は
惜しげもなく
捨て去られて
新たな傘に
取って代わられる

そんなことを
繰り返してきた私も
いつの日か
惜しげもなく
棄て去られて
新たな人に
取って代わられるのかな

そうして
誰からも
忘れられるのだろう

諸行無常
因果応報

今になって
これまで捨ててきた
数多の傘を
なぜか思い出す