地面に落ちた
花弁ひとひら

時とともに
褪せゆく薄桃色は

天へと昇りゆく
微かな祈り

数え切れぬほどの
数多の怒りと
悲しみに満ちた
この世界にも

美しいものは
確かにあるから

この世界を
見捨てることなく
厭うことなく
受け入れて

どうか
愛してほしい

優しい春の
陽差しの中を

花弁ひとひら分の
微かな祈りが

緩やかに
昇ってゆく