不安の行方色かたちのない不安が血潮に乗って全身を駆けめぐる指先やまつ毛までにゆき渡る不安はじわりじわりと私を苦しめるけれどそれと同時にこの靄の如き不安は世界に働きかける原動力ともなり得る不安そのものの有り無しではなくそれに導かれた世界への働きかけが吉と出るか凶と出るかそれがその人の器量となるのだろう