小高い丘の上に
独り立つ
岩と化して久しい
灰色の巨象
永い年月の間
草原を見下ろしてきた
遥かな昔に
己が獣として
生を受けた草原の
数多の変遷を見届けて
今見下ろすこの平原は
己が獣としての
生を終えた頃よりも
敵も味方も数を減らし
心なしか気力も衰え
草の背丈も低く
疎らな木々も勢いなく
全てが
縮んでしまったかのようで
岩と化した自分も
風雨に削られ
いつの日か
この地から消え去るのかと
今や泪も流せぬ
巨象の想いは
風に乗り
草原の空を流れゆき
丘の上に独り立つ
岩と化して久しい巨象は
夕陽を受けて
その岩肌を紅く染める
独り立つ
岩と化して久しい
灰色の巨象
永い年月の間
草原を見下ろしてきた
遥かな昔に
己が獣として
生を受けた草原の
数多の変遷を見届けて
今見下ろすこの平原は
己が獣としての
生を終えた頃よりも
敵も味方も数を減らし
心なしか気力も衰え
草の背丈も低く
疎らな木々も勢いなく
全てが
縮んでしまったかのようで
岩と化した自分も
風雨に削られ
いつの日か
この地から消え去るのかと
今や泪も流せぬ
巨象の想いは
風に乗り
草原の空を流れゆき
丘の上に独り立つ
岩と化して久しい巨象は
夕陽を受けて
その岩肌を紅く染める