長い旅路の果てに
あなたは何を
観たのでしょうか
焼け落ちる建物
銃弾に撃ち抜かれた列車
盗まれた米
冬枯れの駅
年老いて傾いた柿の木
虫に喰われた栗の実
正月の空に昇る凧
青く黴た餅
食べ残された煮染め
白く高い石塔に登り
尖端に掲げられた
輝く星に手を伸ばす
長い旅路の果てに
あなたはあの輝く星を
手に入れたのでしょうか
私の双眸に灯る
氷結した涙の結晶は
いまだ融けることなく
幾重にも層をなして
夕陽を映した
縞模様の雲が迫る西の空に
満願の日を夢見て
浜辺にうち上げられて
腐った海草
荷台からこぼれ落ちて
青白く光る鰯
吊り上げられて
皮を剥かれた鮫
磯の空を旋回する
戦闘機
余すところない
思い出と共に
何枚もの古い写真に
図らずも遺された
祈りの残照を見つけたとき
私の双眸に氷結した
涙の結晶は
幾千もの微細な針となり
この瞳を刺すのです
長い旅路の果てに
あなたは
白い鉄塔の尖端に掲げられた
あの輝く星
そのものとなり
茜雲の濃淡がたなびく
西の空の彼方へと
祈りの欠片を
運んで逝くのです
あなたは何を
観たのでしょうか
焼け落ちる建物
銃弾に撃ち抜かれた列車
盗まれた米
冬枯れの駅
年老いて傾いた柿の木
虫に喰われた栗の実
正月の空に昇る凧
青く黴た餅
食べ残された煮染め
白く高い石塔に登り
尖端に掲げられた
輝く星に手を伸ばす
長い旅路の果てに
あなたはあの輝く星を
手に入れたのでしょうか
私の双眸に灯る
氷結した涙の結晶は
いまだ融けることなく
幾重にも層をなして
夕陽を映した
縞模様の雲が迫る西の空に
満願の日を夢見て
浜辺にうち上げられて
腐った海草
荷台からこぼれ落ちて
青白く光る鰯
吊り上げられて
皮を剥かれた鮫
磯の空を旋回する
戦闘機
余すところない
思い出と共に
何枚もの古い写真に
図らずも遺された
祈りの残照を見つけたとき
私の双眸に氷結した
涙の結晶は
幾千もの微細な針となり
この瞳を刺すのです
長い旅路の果てに
あなたは
白い鉄塔の尖端に掲げられた
あの輝く星
そのものとなり
茜雲の濃淡がたなびく
西の空の彼方へと
祈りの欠片を
運んで逝くのです