梅雨の日の

雨上がりに残る

淡い水滴の

中に映る綟摺は

空の彼方に秘めた

夕日の酔いに

応えるかのように

渦巻く小さな花序を

仄かに赤く染めて

ひそかに生きる

小石の命をも

己が胸に宿して

気づかれぬ優しさを

旋回しつつ開きゆく

あえかな花に託して

梅雨の日の

雨上がりに残る

雲のヴェールのもと

わたくしの足元で

幽かに

幽かに囁く

今この瞬間

生きていることへの

祝福