古い大木に
見守られる

淡い陽炎のような
わたくしの生は

よろこぶべき
そして
かなしむべき
価値をも
満たすに能わず

古い大木に
ただ見守られることに

かりそめの生を送る
今ひとときに
幽かな安らぎを覚え

天に向かう
木々の梢に
朝陽が触れて宿る
祈りにも似た
柔らかくも清冽な囁きは
今でもこの
双つの瞼に焼き付いて

淡い陽炎のような
わたくし生を
支え照している