子供の頃に飼っていた猫は
引戸の狭い隙間に
顔が挟まって死んでしまった

子供の頃に飼っていた犬は
家の前で
車に頸を轢かれて死んでしまった

子供の頃に飼っていたもう一匹の猫は
近所の子供に踏まれて
腰の骨が折れてしまった

子供の頃に飼っていたもう一匹の犬は
隣人の足を咬んだ廉で
殺処分されてしまった

街角で犬や猫を見かけると
今でも思い出す

挟まった顔から発する
くぐもった苦しそうな
猫の声

道路の端で
頸だけ潰れて横たわっていた
犬の姿

どの猫にも
どの犬にも
罪はなかった

今でも時々思い出す
子供の頃の
くらい思い出