次にご紹介したいのは、ゲーリー・ハメル著の”経営の未来”です。
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(2)経営の未来(ゲーリー・ハメル著)
経営論、戦略論の専門家であるゲーリー・ハメル著の「未来の経営」では、未来の経営管理の手法の課題について説明されています。
・イノベーションをすべての社員の日常的な業務にするには、どうしたらよいか?
・社員を奮起させて各自の最高の力を発揮させるための魅力的な労働環境を築くにはどうしたらよいか?
・集中、規律、秩序を犠牲にすることなく管理を減らすことで社員の事由を拡大するにはどうしたらよいか?
・官僚型組織の仕組みでなくコミュニティーの精神が人々をむすびつける会社を築くにはどうしたらよいか?
・組織のすべての人間が感じる使命感を高めるにはどうしたらよいか?
ホールフーズマーケット、W. L. ゴア&アソシエーツ、グーグルなどの具体的な事例に基づき、そのヒントを提示しています。とくに、興味深かったのは、社員の自発性、創造力、情熱を高めるためには、次の4つの条件を指摘しているところです。
① 現場の社員が結果に責任を負わされている
② 社員がリアルタイムの業績データを入手できる
③ 実績に影響を及ぼす主要変数について社員が決定権を持っている
④ 結果、報酬、評価の間に密接な関連がある
つまり、権限委譲、情報開示がされ、また、数字について理解力が高まり、さらには、報酬と評価が連動して、プロフィットがシェアされれば、トップダウンの規律など必要なく、社員は自発的に行動するということです。