残雪というのはまだ早く
未だ雪原のこの地に
雲一つない空と
誰もいない空間に咲き誇る
蝋梅の黄金色
悪戯に転びながら
それめがけて駆ける
子供のころの
思い出を
伸ばしたこの手の
指先から遠のいていく
愛おしいあの子の顔・・・
あぁ・・・
どうして
こうなってしまったのでしょう
刹那
甦るもののあまりの多さに
その時が
ほんの数秒であったことなど
解らないまま
暗い
暗い
星の間の闇のように
暗い隙間を
私は
どこまでも
いつまでも
落ちて行く・・・
せめて
あの雲の様に
漂ってくれたなら
こんなにも
悲しい気持ちのまま
迎えることは
無かった・・・
by梟霊