伝生(でんしょう) むかしむかし あるところに むかしむかし とあるところに 夕刻もとうに過ぎ おとぎの国の語りを聞きながら 両の瞼を閉じていく 我が子の愛おしいこと 力の限り抱きしめたい その夢心地を抱えながら とんとんとん とん、とん、とん とん。とん。とん。 月のような やわらかな優しさ 温かさ 慈しみ そして 輝きが 注がれる 私が言うのもあれだが 少しだけ 羨ましいと想えるのだ by梟霊