生きていることが
辛い
死にたいと願うことが
苦しい
この想いを
理解してくれとは言わないけれど
解っては
欲しかった
狭い部屋が
まるで海の底のような
深い闇に沈む
幾ら外の月が
白銀に染め上げようとしても
こころを覆う肉の壁のように
たった一枚のカーテンが
その美しさまでもを
覆い隠した
耳元に在る静寂
囁く声は、誰のものだろうか
天上の姿は遠のいて
堕ちてゆく・・・
あぁ・・・
大好きだった君は
遠く遠くに行ってしまった
君だけは
解ってくれると
君だけは
受け止めてくれると
信じていたのに
震える身体が
その現実を伝えている
頬を伝う涙が
人肌よりも熱く
知ってしまった人肌の温もりよりも
冷たく
枕の中へと流れ込む
あぁ・・・
誰か
誰か・・・
私の心を救ってほしい
あぁ・・・
誰か
誰か・・・
私の肩を、抱き寄せて
支えてほしい
淋しさの中で
愛の灯火を掲げて
彷徨う私を
誰か
誰か・・・
見つけては
くれないだろうか・・・
可哀想という
頑張ったねという
思いやる言葉が
私の心を切り刻む
顔も名も知らぬ
遠く遠くの誰かが言う
その痛みを
私は理解してやることが出来ない
あなたが
私の痛みを
理解できないように
名も知らぬ顔も知らぬ
誰かが刻む
甘えるだけでは寄りかかるだけでは
何もできない
何も変わらない
出口というのは
進むからこそ、見つけることが出来るの
暗がりに浮かぶ顔は
どうなっているのだろうか
青白く浮かぶ私の顔は
どうなっているのだろうか
遠くの友よ
遠くの知人よ
私は、今
どんな顔をすればいいのか
判らない
タダ、逃げ道に噛みついてでも
縋り付くことしか出来ない
私
辛い辛い過去を引きずって
この暗闇に漂う事しか出来ない
私
あぁ、愚かよね?
醜いよね?
思い出の中にある
あの人の声
あの人の笑顔
温もりは
焚火のように
ぱちぱちと今も語り掛けてくる
生きがいを見つけても
変わらずに
私を、温め続けていた
独りの寂しさも変わらない
周囲の変化も
あまりないように思える
燦燦と大地を照らす太陽の下を歩いても
真っ暗な海の底に居るような心地は
変わらない
気を抜けば
どうして私だけ、と
傷付けてしまう
なんども
この星に手を振ったはずなのに
気が付けば
風が頭を撫でている部屋の中
そのたびに
圧し掛かる脱力感と安堵感
絶望を含んだ溜息と
嬉しさを含む涙
結局、私は
何をしたかったのだろうか
煌々と輝く命を
この小さな両手で隠そうとしていたのだろうか
けれども
誰かが見つけて
こうして
生きてしまう
私は、ただ
君の傍らに・・・
逝きたかっただけなのに・・・
許してはくれないのね
ねぇ、きっと聞いているのでしょう
大好きな君
私を、ひとりほっぽって
旅になんて出ていった
愛した君
今どこで
何をしているか
どうしているのか
気になっているのだけれど
あれから
もう、幾年月
拾った数だけ
君に
いえ・・・
あなたに抱きしめられたような
叱られたような気がしたの
ねぇ、そこにいるの?
ねぇ、そこにいるの?
大好きなあなた
私が愛したあなた
私は
あなたより歳をとってしまったわ?
そんな私でもいいの?
よぼよぼのおばあちゃんになってしまうわ?
そうなってしまっても
私だって気が付いてくれるの?
返事も
してくれないのね・・・
でもね
聞いて
もう、暗がりの中
疲れちゃった
あなたの笑顔だって
久々に見たくなったの
だから、ね
会いに行くね?
今よりも、もっと強くなって
小さな花束とお香をもって
きっと
愛にいくから、ね?
byキケロ