沈黙の海 | 梟霊のブログ

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とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください

沈黙の海





覚えているか?
お前が好きだった砂浜だ・・・

覚えているか?
お前が好きだった学校だ・・・

今は
誰もいない

今は
誰もいない

あの時も
あの時も
全てを飲み込んで
持ち去ったあの海の向こうで
きっと
死んだことすらわからずに
暮らしているのだろう

握り締める拳が
むなしい・・・

噛みしめる唇が
つめたい・・・

見つめる度に
見つめる度に
私の心には
なんども
なんども
後悔という津波が押し寄せるのだ


愛しささえも
慈しみさえも
暗い大海の奥底へ
引きずり込んだ
翌朝の陽の光に包まれた
世界を私はよくよく覚えている
言葉にすらならない
声にすら出ない
お前のように
深い、深い悲しみが私を飲み込んだ
他人事であったなら
どれだけ救われて
可哀想だと思えたことだろう
他人事であったなら
どれだけ救われて
同情出来たことだろう
だが
この場所は
この場所に遇ったのは
私であり
愛しき者たちだ
あの小さな箱の向こう側ではない
今ここで
広がる現実だった
あぁ・・・憎い
全ての海が
全ての神が
あぁ・・・
憎い・・・
私だけを残していった
あの大津波が・・・

その渦は
幾年月が流れようと
私の傍らを離れない
鮮明に焼き付いた幸せが
色褪せないように
その絶望は
今もこころの中に巣食う
囚われてしまったのだろうか
囚われてしまったのだろうか
周囲が
復興に湧き立つ中にあっても
深く冷たい
暗がりの底からは
何も見る事ができなかった






byキケロ

※一途と沈黙の海は、セットの詩です