空想の恋人 | 梟霊のブログ

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とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください

空想の恋人




嫌なことから逃げ出した
一人ぼっちの部屋の中
散乱した雑誌を
更に蹴飛ばして
独りの世界へ顔を埋めた
両の耳を閉じて
音楽というもので満たした
もう・・・
誰の声も届かない
奥底へ沈んでいく


誰も来ないで・・・
藍色の夜空を見上げながら
ぷくぷくと
声にならない想いを浮かべて
波紋を創りだす
広がってゆく、その影は
月の光を巻き込んで
銀色に輝きながら
私の頭上を通り過ぎる
どこかの誰かに触れるまで
広がっていくのだろうか・・・
当てにならない期待が小さく生まれた
けれども
それを・・・握り締めて
もう一度胸元へ引き戻す
あぁ・・・
なんて臆病な私
あぁ・・・
なんて嘘つきな、私・・・

揺れ動くのはこころ、想いだけ・・・
逃げ込んだ空想の中には
理想のあなただけが
何人も
何人も浮かんでは
何処かに流れて行ってしまう
抱き寄せてもくれないくせに
優しい言葉と笑顔だけは
私という存在そのものを
ころころと無作為に運んでいく
いっそ
あの月のように
届かないところまで走って逝って
輝いてしまえば・・・
なんて
冗談交じりで考えてしまう
あぁ、なんてきれいな月
引きこもった世界と
外の世界の透明な境界線
いつでも破れるというのに
伸ばしては触れて
ゆらめかすだけで
私の手は戻ってきてしまうの
創られたあなたの方が
私を傷つけないから・・・

好きなのに
大好きなのにと繰り返す

好きなのに
大好きなのにと思い返す

なのにいつも私は
在り得ないほどやさしい
空想の恋人の胸の中に逃げ込んで
進むことを
諦めていた

単純に
怖かったから・・・




byキケロ