狭間 | 梟霊のブログ

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適当に詩をUPします。
評価に、興味なし
フクロウ大好き
きのこ大好き
山菜大好き
ハーブ大好き
とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください

狭間




一本の河を見つめていた
これもまた
一本の橋の上から・・・

桜の上に降り積もった雪が
青空の下
静かに落ちていく
賑やかになっていく町並みとは裏腹に
何処か寂しさが溢れ
なぜか
あの時の君を想い出す
何も言わず
雪を踏みしめる音だけを
私の胸に刻み付け
去っていった
恋の人
あぁ、まだ寒いのに・・・
頬だけはあの頃のままの
熱を帯びて
きっと帰ってくると信じて
私をここに立たせている


ふわり、ふらりと
大きな羽が落ちてくるように
雪が、ゆったりと
ゆっくりと降りてくる
溶けだした雪が
あの道この道を
鏡に変えて
朝日が黄金に染めて
最後の調べを
艶やかに飾った
そうか
もう、別れの季節・・・
あの時の思い出が
呼び止めようと伸ばした手を
胸の中に仕舞い込む仕草を
揶揄うように見せつける
未だ変わらぬ恋の焔は
今もなお、燃え続け
少しばかり温かな風が流れても
この吐息を白く
そう、白く・・・
輝かせるのだ


一本の河を見つめていた
これもまた
一本の橋の上から・・・
私の中指の先に在る
出会いと別れの狭間
見えない板で遮られているようで
そうでもないようで
もどかしい
遠い記憶の中では
それはしっかりと見えているのに
なんど確かめても
今は見えない
多分それは
きっとそれは
君の足跡が近付いてきているから
物静かに待っているつもりだけれど
あの時の哀しさと
今この時の楽しさが入り混じり
幾度も顔を覆い隠し
もうすぐ
もうすぐだ、と
心でも、眼の前でも
そわそわと温かな春を待つ
私が、いる







by銀翼のキケロ