避けられない
あなたの腕の中だけが
この世界で
唯一の、楽園だった
この子たちの
温もりが
この世界の
どんなものよりも
温かい光だった
苦しくても
痛くても
生きたくて
生きたくて
足掻いた
ただ一言の
余命宣告を
乗り越えるためだけに
前を向いた
奇跡という
見えないものにでも
縋り付く
その感覚を噛みしめながら
でも・・・
あなたの
紅く染まる両の眼が
いつも寄り添っていた
子供たちが居ないその時間が
避けられない
現実を突きつけていた
そう、もう、終わり・・・なんだね
多分、人生の中で
一番純粋に、あなたを見る事ができた
一番、純粋に愛を語り
一番、優しくできた
多分、人生の時間の中で
一番長く、苦しい道のりだった
一番甘えたくなって
一番、逃げだしたかった
あぁ、神様
もう少しだけ
もう少しだけでいいの
この人の手の温もりを感じさせて?
あぁ、神様
もう少し、もう少しだけでいいから
この子たちの顔を見つめさせて?
満足したら
そっと、手を振って
そっちに逝くから
お願い、お願いします
最後に流した涙
最後に、放った一言
それが
ありがとうではなく
ごめんねだったことは
私が
私を見つめることになってから
ずっと後になって
知った
by銀翼のキケロ