鏡 | 梟霊のブログ

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適当に詩をUPします。
評価に、興味なし
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ハーブ大好き
とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください




私は
まだ、私を知らない・・・

私は
まだ、私を見ていない・・・

私は
まだ、私を求めてはいない・・・

あなたの瞳に映る他人は
私なのに
その澄んだ境界線の
向こう側にいる存在は
私の筈なのに
別人のようだった・・・
どうして笑っているのかも
どうして泣いているのかも
言い訳ばかり並べてみるけれど
結局は、判らないまま
その時は、確かに楽しくて
嬉しくて、あなたの胸の中に居たはずだ
でも、あなたの中の
鏡に映る私には
その素振りも
その影もなく
無関心に宙へ放り投げている
どうしてなのだろう
こんなにも苦しい
どうして、なんだろう
こんなにも悲しくて
後悔している
心がある

去っていく大きな背中に
俯いたまま
何もできない
姿があった
ほのかに咲きかけていた
オレンジ色の何か
しおりの中で煤けて枯れた
純粋な水のような何か
ひび割れた小さな場所から
抜けていった
空っぽの瓶の中に
光っていた何か
無残に砕け散った時
ふらりと何処かへ消えた
大切な、大切なこと
大事な、大事なこと
そのすべてが
たった一言
別れよう
それだけで
体の隅々から
抜け落ちた
それが多分
私が、見ている姿に違いない

あぁ、そうか
失ったんだと気が付いて
私は、初めて
私を知った
見た
どうしてそうなってしまったのかを
次に踏み出した一歩と共に求めた
私は、どういう形なのか
容姿なのか
鏡を置いてじっと眺めた
其れでも解からずに
あの一言まで追い込んだ
記憶を
一から見直した
小さくなっていく背中
慢心していく私が踊っている
温かい手が
堅く握られていく
そうか・・・
そうか、そうか・・・
見えないものを見る鏡
見えないものを映している鏡
あなただったんだ
貴方、の全てだったんだ
宙に放り投げていた
あなたの好きという想い
今更、取り戻すことはできない
あの日の感情全てが
紐解かれ
あの日あの時の心が
一冊の書物の様に
一枚一枚開かれ
教えてくれた
そして、初めて
溢れ出る涙というものを
流した
それが、喜びでもなく
感動でもなく
謝罪と後悔と悲しさと
愛するということへの
感謝が込められ
熱く
いつまでも
熱く
頬の道をたどって
小さな足のつま先に
落ちていった





by銀翼のキケロ