尽きる
いつの間にか
この鼓動が弱っていることに
気が付いて
いつの間にか
その時のための準備をし始めていた
同世代が、まだ
闇夜に笑い声をとどろかせるころ
床に臥すかのように眠る
私が居た
別に変ることのない時間の筈なのに
どうしてこうも儚く
虚しく見えてしまうのだろうか
どうしてこんなにも
淋しく感じてしまうのか
正夢の感覚が短くなってきているからだろうか
それを見る回数が増えているからだろうか
いや・・・
違うな・・・
多分、夢以外に
この心が、この身に
いずれ起こる何かを感じて
単純に、引っ越しの準備をしているに過ぎないのかもしれない
この世界から
この世の中から
悔いのないように
一つ、一つ思い出を裁たんでいるのだ
いずれ尽きる命
いずれ尽きる運命
ギシギシと錆びてしまうのか
ぼろぼろに擦り減ってしまうのか
欠けたり、ひび割れたり
歪んだりして使い物にならなくなった
人間という歯車の一つは
いったいどこの誰と交換されるのだろう
人一人欠けても
顔一つ変えない世界は
いったい誰であれば、その泣き顔を見せてくれるのだろう
興味本位で逝っても
仲睦まじく逝っても
決して泣かぬ穏やかな横顔を
泣かせることのできる人間
生物はいるだろうか
一息の間に
眺めた空
無性に問いかけたくなった
ある日のこと
一つの答えが浮かび
一つの終わりが、見えた気がしたんだ・・・
by幻想師キケロw