失意の底
幾ら拳を握りしめても
虚しいだけ
幾ら奥歯に力を込めようと
悲しいだけ
おもむろに取り出した
ロケットに潜む君の笑顔が
今は憎い・・・
消えた、消えた
どこに消えた
失った、失った
何を失った
清々しいまでに
カラッポノ世界
その中では
大切な思い出さえも
自身を嘲笑っている悪魔に
見えてしまう
失意の底から見上げる風景は
どれも眩しく
どれも美しく
憎々しいほどに君の残像を
映し出してしまう
それがどうだ
いざ地平線を眺めれば
色など、輝きなど
何もない
悲しさを通り越した涙が
拭っても、拭っても
頬を伝う
暗がりの静けさが
いつの間にか、親しく感じる
気配の一つない部屋の中
寄りかかるものと言えば
物言わぬ壁か
認めたくない心
ふらふらと徘徊しても
必ず立ち止まる
一枚の写真
あぁ、会いたい
あぁ、逢いたい
君に触れて
君と笑い
君と共に
それが全て
無くなったんだと
錯覚するたびに
大声で泣いた
泣いたところで
誰も、助けには来ないのに
泣くしかなかった
其れしか、なかったんだ
by幻想師キケロw