背信者
私は、君へ
この道の行き方を
教えることができるが
付いていくことはしない
私は、君が
望み示すものを知っているが
教えているだけで
私自身がそういうものではない
君は、私が親切なのだというが
それは間違いだ
私にとって
その場所はどうでもよく
その道も意味はない
ゆえに
君は、君の正義で
その手を差し伸べているのだろうが
私は、その手を握ることはない
解らないか?
君が、その道を照らす光を求めたとき
なぜ私が、闇の中に一人居たのかを
判らないか?
君が、その導を訪ねたとき
動こうともせず、指と言葉だけで済まそうとした意味を
それはな
君の信じるものは
私にとって邪魔なものなのだよ
救いのつもりなのだろうが
何か勘違いしていないか?
一緒とか、みんなでとか
仲良子由の世界は在り得ない
その足元に、どれだけの犠牲があると思っている
今もそう
私が、この場から居なくなったとして
その後はどうなる
誰が、君の後を追う
途方にくれたものが、溢れかえり
混乱し、氾濫する
ねじ曲がった人の意志というものは
今の君が、どれだけ説いたところで聞く耳を持たない
理解したか?
君の正義という行動原理は
幼稚なんだよ
理解したなら
ほら、さっさとあの光の下へ行け
それぞれの役目を果たすがいい
そうするならば
私は、その背中を信じよう
いいか?
振り返るなよ?
ただの同情にしかならんからな
そして
私というものが敵になってしまうと思え
by幻想師キケロw