眠る
最近、傍らをうろつく黒い影
親しみも、軽蔑もなく
そっとして
目を閉じている
怖い、そう思えることもあった
ただ、もしもそれが
どんな形であれ
私の時間を知らせる者であるならば
歓迎しよう
ふっと
暗がりで火が付いた
いつの間にか願いのように大きくなった
この静かに揺れる焔
生きるために、そう思い込んで
世界を見つめた日々が懐かしい
でも、今は疲れたよ・・・
眠いんだ・・・
燃やし続けて
いい加減、気が付いてほしい
そういう我儘を抱えたまま
私は眠るのだろう
どうしても
無情にも非情にも成れなくて
誰かもわからない
子供たちの姿に微笑む私が、嫌いだ・・・
この手に、染付いた脆弱な小鳥の血が
本来の姿を、物語っているから・・・
好きって何だ
嫌いって何だ
なんのための感情だ
独り善がりな結論は
争うための、きっかけ
邪魔だと思って
動かせば
それだけで
何かが起こり得る
危険なものなんだ
だったら、この空(そら)のように
こころを空(から)にすればいい
蒼く
蒼く、どこまでも蒼く
そこに、私という自我は存在せず
私自身を認識することすらない
澄んだ世界を創ればいい
でも、なんだろ・・・
それがとてつもなく
悲しかったりもするんだ
ねぇ・・・
私は、生まれてきてよかったのかな・・・
ねぇ・・・
私は、何を信じてここまで来たと思う?
ねぇ・・・
希望って何?それがエゴと言われたら、どうする?
乾いて
腑抜けた笑いしか出来なくなって
私は、眠る
黒い影が、優しく抱きしめている
なんともいえない
心地よさが背中から伝わってくる
それが
深く
深く
暗闇へ誘っていると
理解していたが
何もかも諦めてしまった私は
ただ、ただ、冷たくなることだけを望み
抗応(あらがおう)とはしなかった・・・
by幻想師キケロw