淵 | 梟霊のブログ

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適当に詩をUPします。
評価に、興味なし
フクロウ大好き
きのこ大好き
山菜大好き
ハーブ大好き
とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください





真っ暗な世界を
叫びながら
泣きながら
走る、幼子
その手は、姿は、動きは
ゆっくりとして
まるで、走馬灯の中に居るように
錯覚してしまう
必死になって
何かを求めているが
今の私には、邪魔なもの
力の限り拳を握り
限界を超えて
殴り飛ばした
嫌な音
跳ね上がる身体
虫の息すら生ぬるいだろうか・・・
しかしまぁ、救うことも馬鹿馬鹿しく
背を向けて
立ち去った

なんども繰り返す
縋り、寄ってくる無数の幼子
必死になるのはいいが
人を、化け物でも見るような顔して
近付いてくるのは
本当に、鬱陶しい
今回の獲物は、大斧
はぁ、助かった
この刃に
許されるだけの怒りと悲しみを乗せて
振り抜いた
豆腐でも切るかのように
手ごたえはなく
分かれる身体
それでも、手を伸ばす姿に
呆れ果て
片手で顔を覆う

珍しく月が照らす
銀色の長い髪
青白い肌を
妖艶に見せびらかす
なにか・・・
闇夜ですら近付かぬそれに
私は、背を向けたはずだ
だが、何度振り向こうが
目の前に、同じものがある
見渡しているわけではない
ただ、深い深い心の淵に来てしまったようだ
面倒・・・
そう思った
全身が、赤々と燃える
青と赤が
ゆらゆらと対極で揺れているのだろう
私の焔に焦がされる幼子と
彼女の腕の中で不安気に見つめる幼子
その両者の姿に
不意に浮かべられた笑み
それが狂気を孕むまで
私は、黒く焦がれていく小さな手を
見つめていた
あぁ、また長い夜になりそうだと
半ば、嬉しく思いながら・・・





by死神キケロw