見つめたもの
暗い言葉だけ
黒く広がって
時々光る
励ましの文字
僕の記憶の中で
それが、星のようでもあり
蛍のようでもある
なんとなくと遠くを眺めた
ゆっくりと目の前を動いていく山々
知らない大きな背中
それが、母であると理解したのは
行ってらっしゃいという笑顔に
手を振った時だ
真っ白だった
真っ白だった
自分すら居ない世界
一つ
一つ
鮮やかに染まっていったはずだった
でも
いつからか
変に混ざり合って
見つめることすら苦しくなった
気が付けば
真っ暗な場所
微かに漂う土の香り
水の音
楽しいと思えた一瞬
見失った意味が
あたかも幻想を織りなすように
一生という一枚の画用紙に
描かれている
もう、どんなにダメ出しされようと
変わることはない
出来ることと言えば
その希望を一つ一つ
黒く塗りつぶすことだけ
あぁ、何が悲しくて生きなければならないのか
あぁ、何が苦しくて死にたいと願い続けなければならないのか
握り締めた筆が
諦めに変わったとき
ゆっくりと
堕ちていく
誰かが、足を止めた
僕という名前が刻まれた場所
誰かが、足を止めた
僕という時間が、刻まれた石の前
誰かが、語り掛け
誰かが、微笑んだ
その誰かが
なぜ、知っているのか
僕は知らない
ただ、なんとなく
ほっとしたのは
確かだ・・・・
by幻想師キケロw